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憲法上「女系天皇」容認と加藤官房長官が答弁 [皇室典範改正]

DSC_166120210604blog.JPG6月2日の衆議院 内閣委員会で、皇位の安定継承に関する質疑が行われ、加藤勝信官房長官が玄葉光一郎議員の質問に対し、「憲法上は女系継承も可能」との旨の答弁をされました。また、旧宮家の皇籍復帰について意思確認をする考えはないことも答弁されました。


このことについて、以下のサイトに詳しく掲載されています。

「愛子さま 皇太子への道」のサイト
https://aiko-sama.com/archives/5732

「高森明勅公式サイト」
https://www.a-takamori.com/post/210603


私も、「愛子さま 皇太子への道」サイト文中にリンクが貼られていたyou tube、6月2日の国会中継を視聴しましたが、なかなか興味深いものでした。


加藤官房長官が、はっきり答弁できないでコメントを控えた質問が、以下のように何点かありました。

・有識者会議はいつ頃を目途に検討結果をまとめられるのか
・念のための確認だが、非嫡出への継承は論点になりうるのか
・新・旧皇室典範では、養子が禁止となっているが、今後、論点になりうるのか

などです。


その中で、①憲法第2条の「世襲」には男系、女系両方が含まれるとの政府見解を改めて明言したことと、②旧宮家系の皇籍取得について意思確認をする考えはないことについて明言したことの意味は、小さくありません。


①憲法第2条の「世襲」は男系、女系両方が含まれる。 すなわち憲法上は女系継承も可能であることを、政府自体が理解している

②旧宮家系の皇籍取得について、意思確認をする考えはないと、繰り返し明言した。

ことが、確認されました。

日本国憲法「第一章 天皇 第2条」の条文は以下の通りです。


☆☆

第2条 【皇位の継承】
 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

☆☆


条文の「世襲」には男系、女系両方が含まれるというのが政府見解です(従来通り)。

有識者会議のヒアリングでは、『女系は違憲』という旨の発言をした学者(百地章氏)が一人だけいましたが、政府としては、百地氏の見解は採らないと、ここで明言したわけです。

これで憲法を改正しなくても、「皇室典範」だけ改正すれば、女系天皇の継承が可能になることが、改めて確認されました。

旧宮家系の皇籍取得については「門地の差別」にあたるとして、憲法上の疑義が、複数の憲法学者から提示されています。
https://www.a-takamori.com/post/210515

「門地の差別」について、当ブログでも取り上げました。
https://onkochisin.blog.ss-blog.jp/2021-05-23

旧宮家系の皇籍取得に対する憲法上の疑義について、百地氏は有識者会議出席者の質問に答えて、(旧宮家系の方々は)「一般国民とはやや違った立場にいらっしゃる方々」と苦しい説明をしていました。
https://www.a-takamori.com/post/210601

しかし、「国民平等の原則の例外とされるのは唯一、第1章(第2条も含む)の適用を受ける天皇・皇族だけ」なのです。
https://www.a-takamori.com/post/210526


「一般国民とはやや違った立場にいらっしゃる方々」などという、法的に全く無効な曖昧な概念を創作して、皇位継承という重大問題を決めるなど、とんでもない話です。

百地章氏が孤軍奮闘して主張する「女系天皇は憲法上問題がある」との意見が政府見解と異なることが加藤官房長官の答弁で、いっそう明確になったということです。

百地氏に希望を託す男系派は、将棋でいえばとっくに「詰んでいる」としか思えません。
男系派諸氏は、理性的になって、真剣に現実を見つめてほしいと思います。


今日も読んでいただき有難うございました。

地方によって雨が激しいようです。気温の変化もありますので、どうぞ皆様それぞれに御自愛下さい。

タグ:女系天皇
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