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男系男子維持派との対話(八)―直系の定義 [皇室典範改正]

20220901blogDSC_0638.JPG再び、男系派の人(仮名Aさん)とネット上で対話(文字の意見交換)するご縁がありました。男系派との対話は、以前は緊張して、敵対心に燃えていたのですが、このごろは余裕が出来ました。「愛子天皇の道」サイトの皆さんが何でもよく知っていて、「男系派」の論理が全く破綻していること、議論が圧倒的に「愛子天皇派」に有利であることが見えて来たからです。

男系派の人と話すと新しい発見があります。

昨日、女系、男系の定義に2通りあると述べましたが、今日は「直系」という言葉にも2通りの意味があると知ったことを述べます。

男系派のAさんは、こう言います。「天皇は、天照大神の直系です。だから、男系継承が正しいのです」

男系派の口癖だった神武天皇の直系と言わないで、天照大神(女神)の直系と言うのは、進歩したと思います。古代人が、天皇を女神の子孫であると考えていたのですから、女系で始まった天皇は、女系天皇で差し支えない、となると思いますが、今日述べたいのは、そのことではありません。

「直系」は、私の頭の中では男系、女系どちらも直系なので、なぜ「天照大神の直系」を「男系」だとAさんは考えるのだろうと、不思議に思いました。

直系というのは、祖父母→子→孫のことです。これに対して傍系というのは、叔父、叔母、いとこなどです。

そこで、直系の言葉を調べ直したところ、新しい発見をしました。直系には、2通りの意味があったのです。

1つは、私の考えと同じで、法律(戸籍法)の考え方です。
https://ka-ju.co.jp/column/a_direct_line/#anc-4

父方と母方、両方の祖父母からの系統が「直系」であるという考え方です。

2つ目は、「直系」は、父祖からのものという考え方です。古典※に基づく考え方です。
※(ここで「古典」と書いたのは誤りです。文末の「追記:2022年9月3日」をご覧ください)
++++
直系  祖父・親・子・孫と血筋が父祖から子孫へと一直線につながる系統。
父祖〘名〙: 父と祖父。また、先祖。祖先。
※令義解(718)賦役「凡三位以上父祖兄弟子孫、及五位以上父子、並免二課一」
(コトバンク)
https://kotobank.jp/word/%E7%9B%B4%E7%B3%BB-98414
https://kotobank.jp/word/%E7%88%B6%E7%A5%96-618603
+++++

これで、Aさんの意見の謎が解けました。Aさんは、直系が、古典にある父祖からの系統だと考え、「天照大神の直系」を天照大神の男系だと、解釈したのでした。

なお、皇室典範は現代の法律ですから、皇室典範改正に当り、古典ではなく、1、の法律の考え方による「直系」で解釈するのが、至当だと思います。

意見の異なる人との対話は、新しい発見をもたらしてくれます。意見の対立する人とも嫌がらずに話し合うことは、大切だとあらためて思いました。

昨日、初めてコオロギの声を聴きました。秋がそこまで来ています。
今日から学校が始まります。学生の皆さん、身体に気をつけて、頑張ってください。


今日も読んでいただき、有難うございました。
皆様、体調にお気をつけて、お健やかにお過ごしください。


※「追記:20222年9月3日」

2つ目の考え方で、「直系」が奈良時代に使用されていたとしましたが、9月2日に、読者から、明治時代以前の「直系」の使用例は無い、一般の使用は明治時代からではないかとのご指摘を受けたので、確認したところ、その通りでした。訂正を9月3日のブログに掲載いたしました。このブログの記述も訂正しようかと思いましたが、後々の反省材料にするために、そのまま残します。くわしくは9月3日の投稿をご参照ください。


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