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万策尽きている男系維持論 [皇室典範改正]

20220522blog DSC_2067.JPG本年、4月29日のブログ「皇位継承を巡る男系派と女系派の対立は幻想」において、男系論者といわれる学者等、百地章氏、八木秀次氏、新田均氏、宇山卓栄氏も、それぞれの著書で異口同音に「万策尽きれば、女系継承も有り得る」と述べていることを紹介しました。



5月15日に「ゴー宣ネット道場」で『よしりん十番勝負「国家再生会議」』をライブで視聴しました。ゲストの藤井聡氏が、「可能な限り男系、万策尽きたときに直系」と何度も繰り返していました。

「国家再生会議」の白熱した議論の様子は「愛子天皇への道」ブログの感想から伺い知ることが出来ます。(以下は、そのうちの最新の2つの投稿です)

https://aiko-sama.com/archives/11881
https://aiko-sama.com/archives/11871


藤井氏はまだ「万策尽き」ていないと見ているようです。有識者会議の報告書には、「天皇陛下から、秋篠宮さま、悠仁さまという流れをゆるがせにしてはならない」とありますが、果たしてそうでしょうか。

男系維持は、もはや万策尽きており、直系、双系継承公認に舵を切る時が、既に到来しています。遅きに失しているくらいです。

有識者会議の報告書には、「天皇陛下から、秋篠宮さま、悠仁さまという流れをゆるがせにしてはならない」とありますが、果たしてそうでしょうか。

「流れをゆるがせにしない」ことにこだわって、皇族の皆様にしわよせがおよび、不安定で不便な境遇をこれ以上、耐え忍んでいただき、皇族の人間性を踏みにじるような結果になるとしたら、「ゆるがせにしない」ことが、皇族を不幸に陥れるとしたら、それはじわじわと天皇制を危機におとしいれることになります。

過去の歴史にこだわる気持ちはわかりますが、現実をみて、「男系に固執し皇室が消滅」と「女系を認めて存続」の2つの選択しかないのが、明白なのに、改革をためらって、皇族を苦しめて、結果的に「皇室が消滅」を選ぶようなおろかなことは、避けなければならないと思います。

「悠仁様のご即位を待つ」のでは、手遅れなのです。ご即位を待てば、女性皇族の佳子内親王、愛子内親王は、ご結婚のため臣籍降下されて、一般国民になられているでしょう。三笠宮家の彬子女王、瑤子女王、高円宮家の承子女王は、失礼を承知で申し上げれば、ご結婚されないで皇室に残られているかも知れませんが、お子様を持たれるのは難しいご年齢だと思います。

そのような若い皇族がきわめて少ない中で、悠仁親王に嫁がれる女性が現れるでしょうか。薄氷を踏むよりも、あやうい状態で、悠仁親王(天皇)の男子誕生を待つということになります。そのような立場になることが分かっていて、悠仁親王と結婚しようという女性が現れるでしょうか。


有識者会議は女性宮家の案も考えているという体裁をとっていますが、政府案では、女性皇族が皇族のままで、その配偶者とお子様は皇族にしない、一般国民のままということになっています。

このような家族をバラバラに解体する案で、女性皇族に、皇族のままで、とどまっていてくださいというのは、あまりにも厚かましいお願いではないでしょうか。

配偶者とお子様が一般国民であるなら、職業選択の自由、移動の自由など、国民が享受するあらゆる自由を認めなければ、差別になります。天皇、皇族は、憲法第1章の待遇で、基本的人権の制限がありますが、一般国民なら、憲法第3章の一般国民の基本的人権をすべて認めなければ、憲法違反になります。

配偶者とお子様は、議員に立候補してもよいし、企業の社長にもなれます。好きな時に好きな所に旅行に行くことができます。皇族ではないので、職業に皇室の公務を必ず選ばなければならないという義務はありません。選択の自由があります。

国際親善を行おうとしても、配偶者とお子様の待遇は一般国民ですから、海外での席次もそのように配慮されるでしょう。夫婦で待遇の差別を求めるような恥ずかしいことでは、国際親善も安心して行えません。

有識者会議の提案は、非現実的で、実現性がありません。まともな判断ができる人なら、女性皇族と結婚して、そんな不便で、わけのわからない立場になりたいとは、思いません。女性皇族のご結婚は、たいへんな困難に突き当たるでしょう。


男系男子の継承を維持するために、高森明勅氏は、あえてシミュレーションを行いました。その内容は、以下の通りです。

男系派の皇位継承策を実行するには、下記の①~④くらいしか考えられません。

① ~④のどれか一つでも実行したら、国民の尊敬に値する、皇室の神聖性が保たれなくなるでしょう。


「男系男子」の皇統継承を継続するための方策は、

① 天皇、男性皇族が、側室を持つ
② 妃、皇后は、男子誕生まで、10人でも20人でも子供を産み続ける
③ 男子が産めない妃、皇后は離婚して、男子を産む女性に当たるまで離婚、結婚を繰り返す
④ 男系男子がいなくなる都度、男系の血筋に属する男系男子を、厖大な国民の間から探し出して、養子に迎える


これらの方策によって、皇室の聖域性が保たれるでしょうか。どれを実行しても、聖域性が保たれずに、国民の皇室不要論を後押しするだけだと思います。

① ~④以外に、男系男子を継続できる方法はありません。いいかえれば、男系男子維持は、既に、明白に、とっくの昔に、万策尽きているのです。

参考:
『皇室の聖域性を損なう安定策は除外「皇位の安定継承への道」#13』
https://www.nicovideo.jp/watch/so40492805


この問題については、近日中に続きを書きたいと思います。


今日も読んでいただきありがとうございました。
初夏になり、新緑が美しいです。外ではマスクをはずして、思いっきり深呼吸をしましょう!
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