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上皇后陛下の御誕生日を祝して [美智子さま]

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少し日が過ぎてしまいましたが、10月20日は、上皇后陛下・美智子さまの86歳のお誕生日でした。遅ればせながら、心よりお祝い申し上げます。ますますお健やかな日々を、お過ごしくださいますよう、深く祈念申し上げます。

上皇后陛下が、皇后でいらしたころ、もう20年近く前になりますが、皇居清掃奉仕に伺った際に、ハプニング的に、わずか1、2メートルの至近距離でお目にかからせていただいたことがあります。その時のことを思い出すと、奉仕員一同が感動の涙で目を赤くしていた光景を思い出し、今でも胸がいっぱいになります。

美智子さまのご著書『橋をかける』は、折にふれて、本棚から取り出し、読んで、生きる力と明日への希望を与えていただいています。

今日は感謝の思いを込めて、上皇后陛下・美智子様の御歌を学ばせていただきます。

宮内庁ホームページから転載いたしました。一部、ふりがな、字間など、手を入れていますが、文章はそのままです。

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(平成二十五年歌会始御歌)

皇后陛下御歌

天地(あめつち)に きざし来たれる ものありて 君が春野に 立たす日近し

昨年二月の冠動脈バイパス手術の後陛下にはしばらくの間 胸水貯留の状態が続いておすぐれにならず、皇后さまは「春になるとよくおなりになります」という医師の言葉を頼りにひたすら春の到来をお待ちでしたこの御歌はそのようなある日あたりの空気にかすかに春の気配を感じとられ、陛下がお元気に春の野にお立ちになる日もきっと近い、というお心のはずむ思いをお詠みになったもの

(平成二十七年歌会始御歌)

皇后陛下御歌

来(こ)し方に 本とふ文(ふみ)の 林ありて その下陰に 幾度(いくど)いこひし

丁度林の木陰で憩うように、過去幾度となく本によって安らぎを得てこられてきたことを思い起こされ、本に対する親しみと感謝の気持ちをお詠みになったもの。


(平成三十年歌会始御歌)

皇后陛下御歌

語るなく 重きを負(お)ひし 君が肩に 早春の日差し 静かにそそぐ

天皇陛下は、長い年月、ひたすら象徴としてのあるべき姿を求めて歩まれ、そのご重責を、多くを語られることなく、静かに果たしていらっしゃいました。この御歌は、そのような陛下のこれまでの歩みをお思いになりつつ、早春の穏やかな日差しの中にいらっしゃる陛下をお見上げになった折のことをお詠みになっていらっしゃいます

(平成三十一年歌会始御歌)

皇后陛下御歌

今しばし 生きなむと思ふ 寂光に 園(その)の薔薇(そうび)の みな美しく

高齢となられ時にお心の弱まれる中、一(ひと)夕、御所のバラ園の花が、寂光(じゃっこう)に照らされ、一輪一輪浮かび上がるように美しく咲いている様(さま)をご覧になり、深い平安に包まれ、今しばらく自分も残された日々を大切に生きていこうと思われた静かな喜びのひと時をお詠みになっています

(宮内庁ホームページ「歌会始 お題一覧(昭和22年から)」)
https://www.kunaicho.go.jp/culture/utakai/odai.html

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それぞれ、詳しい説明書きがありますが、少しずつ感想を述べます。

平成二十五年の御歌
この前年が、天皇陛下(現上皇陛下)の心臓のバイパス手術だったのですね。ご入院中、ご入院後も、恢復されるまで、どんなにか、お心づかいされたことでしょう。上皇陛下も、美智子さまが御そばにいらしたことでどんなに心強かったことかと、拝察申し上げます。

平成二十七年の御歌
「本」のことを、「ふみのはやし」と詠まれています。他の天皇陛下か、皇后陛下の御歌でも「ふみのはやし」という言葉があったとおもいますが、私の好きな言葉です。読書は昔の人の心を偲び、今の自分の生き方を見直すうえでも、人生の宝物ですね。

平成三十年の御歌
「重きを負ひし」は、天皇陛下が、国民のすべてを負っておられるような気がして、読むごとに言葉に出来ない感謝の思いがあふれます。少しでもご負担が軽くなられるよう、国民としてお答えできればと思います。

平成三十一年の御歌
上皇后陛下が、全力で、全身全霊で、御在位中の天皇陛下(現在の上皇陛下)をお支えしてきたお姿が感じられます。やっと重荷を下ろしていただくことができて、上皇陛下との安らかな時間をお持ちになることができて、本当に良かったと思います。

譲位のご決断をされた上皇陛下の先見の明、御覚悟が正しかったことが、あらためて思われます。


また、宮内庁ホームページには、上皇后陛下の御近況が発表されています。

(宮内庁ホームページ「上皇后陛下のご近況について(お誕生日に際し)(令和2年)」
https://www.kunaicho.go.jp/joko/press/r021020.html


発表によれば、毎日微熱がおありのようで、心配です。

“今年5月以降,ほぼ毎日,午後にお熱が37度を超え,翌朝に平熱に戻る原因不明の症状がおありで,今も続いています。”

お引越しの準備のお疲れではないかとのことです。また、“左手指のご不自由がおあり”でピアノを弾くのに御不自由のようです。それでも、

“今まで出来ていたことを授かっていたこととお思いになるのか,お出来にならないことを「お返しした」と表現され,受け止めていらっしゃるご様子です。”

と、授かっていたことを「お返しした」と、いつものことながら、どこまでも、御自分の御修行と申しますか、お辛いことも、人生に前向きな言葉に置き換えて、表現されていることに、頭が下がります。

ご散歩のときに

“もしかして「アマビエ」が描かれた飛行機が空港に近い仮御所上空に飛ばないかと,大きな音がする空を見上げられたりすることもおありです。”

とのこと。

いつまでも童心を失わない、美智子さまのお心にほのぼのといたします。

天皇・皇后両陛下ご一家も同様ですが、上皇・上皇后陛下も、新型コロナのために国民の国内移動が制限されている中で、例年の御静養にはお出かけにならずに、御所の中でひっそりと過ごされています。

東日本大震災の時も、都民と同じ時間に、皇居の電気を止めて、共に停電の時間を過ごされたことも思い出されます。

古代の仁徳天皇の「民のかまどがにぎわうまでは、税金をとらない」とのお話を思い起こさせます。

上皇后陛下・美智子様のお言葉は、いつでも羅針盤となって、苦しい時哀しい時、そこから抜け出すきっかけを与えてくださいました。

これからも、上皇陛下と御一緒に、幾久しく、今の楽しく心安らかな歳月をお過ごしくださいますよう、お祈り申し上げます。


今日も読んでいただき、有難うございました。
皆様にも、豊かな秋の実りがありますよう、お祈り申し上げます。

タグ:上皇陛下
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