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手助けできない部分を心にとめて ― 『毎日読みたい美智子様』より [美智子さま]

手助けできない部分を心にとめて ― 『毎日読みたい美智子様』より

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学生時代に、数人の友人が家に泊まりに来て、互いの性格を色々と精神分析的に批評して、夜遅くまで語り合ったことがありました。

私はそういうことが好きだったのでとても楽しかったのですが、それから少したってその中の一人から手紙をもらいました。

「先日の分析ごっこで少し疲れました。みんながあなたの性格を○○だとか△△だとか言っていたけれど、私はあなたの全体の雰囲気、言葉にならない何か、が好きです。」

胸をつかれる思いでした。友人の手紙は「言葉にならない何か」を大切にすることに、私の心を向かわせました。

それから何年かたってこんな詩を読みました。

「そのひとが
いるだけでいい
そのまま何をしていてもいい
ただ 受け容れる

そんな
人と人との結びつきが
できないものか

(中略)

その人の そのままのありかたが
限りなくとうといものに思える

そんな
人と人との結びつきが
できないものか」

(詩集『光の四季』192頁、渋谷晴雄著、日本教文社)

 作者の渋谷晴雄先生からは、自分の先入観や価値観で人を判断するのではなく「ひとのそのままを受け容れる」ことを教えていただきました。

それはひとの本性が「限りなくとうといものである」と祈り続ける生き方でもありました。


 そして最近になって、皇后陛下の次のお言葉を読ませていただきました。


「手助けできない部分を心にとめて

人は一人一人自分の人生を生きているので、
他人がそれを充分に理解したり、
手助けしたりできない……
そうした部分に立ち入るというのではなくて、
そうやって皆が生きているのだという、そういう事実を
いつも心にとめて人にお会いするようにしています

(中略)

【解説】誰もが苦しんだり、悩んだりしていることを、他人に相談してもすべてが解決されるものではない。ただし、そういう悩みがあるのだということを常に心に留めておき、その人と接してあげることが大事だということでしょう。これは美智子様が、東日本大震災の被災地をお見舞されるときなどに見られる、被災した方たちへのご配慮、寄りそうお姿に通じるものだと思います。」

(『毎日読みたい美智子様』21頁、松崎敏弥著、光文社)

皇后陛下のお言葉は、ご著書『橋をかける』の中で、新美南吉著「でんでん虫のかなしみ」を取り上げられて、悲しみは誰でも持っている、と書いていらしたことにも通じる気がいたします。

私は日常生活の中で、幸せそうにふるまう傾向があります。悲しみや苦しみが無いわけではないのですが、そういう自分をあまり人前では見せないようにしています。

そのこと自体は悪いことではないと思いますが、時には自分の中にある悲しみや苦しみを静かに見つめることも必要なのではないかと思いました。

同時に人に接するときは、そのひとの苦しみや悲しみに、無理に立ち入るのではなく、静かに心を寄せることを忘れてはいけないのだとあらためて思いました。

皇后陛下のお言葉を読むことで、慈悲とは何か、人を愛するとは何かを考えさせられ、心の向きを修正することができます。

『毎日読みたい美智子様 愛が生まれるおことば81』のタイトルの通り、もう一度、毎日1ページずつ読み返してみようと思います。


国民の84.5%が女性・女系天皇に賛成 -- 日本世論調査会の調査報告より [愛子さま]

国民の84.5%が女性・女系天皇に賛成 -- 日本世論調査会の調査報告より


東京新聞が加盟する日本世論調査会が5、6両日に実施した「皇室」関する全国面接世論調査の結果が、今朝の東京新聞に発表されていました。(以下引用)


『政府が今回の議論の対象にしていない「女性・女系天皇」や「女性宮家」についても、今の有識者会議で「議論した方がよい」との回答は82%に上った。女性・女系天皇の容認派は85%で、反対はわずか10%だった。』

(東京新聞、2016年11月20日朝刊 3面)

(引用終わり)


同新聞の4面には詳しいアンケート結果が掲載されています。


「女性・女系天皇」や「女性宮家」について、今の有識者会議で「議論した方がよい」との回答が81.7%、女性・女系天皇を認めることに賛成が84.5%で、反対はわずか10.1%です。

女性宮家創設については、賛成が68.6%、反対が21・6%です。

『天皇陛下は8月、生前退位の意向をにじませたビデオメッセージの中で「人々の思いに寄り添うことも大切なことと考えてきました」としています。あなたは被災地訪問など国民により添う活動と天皇の地位との関係についてどう思いますか』という問いへの回答は、

「活動を行うのが困難になれば退位した方がよい」が77.7%、「活動を行うのが困難になっても退位しなくてもよい」が19.0%でした。

国民に寄り添う活動を全身全霊で行いたいとので健康なうちに退位して次の天皇に同じ活動を続けてほしいとの天皇陛下の御意向を回答者が理解しているからこそ、こういう結果が出ていると考えられます。

天皇陛下の生前退位については、できるようにした方がよいが89.3%、「できるようにした方がよい」理由については、「天皇の意向を尊重すべきだから」が49.9%、「天皇が高齢化すると、象徴としての務めに支障がでるから」が45.1%でした。

一方、生前退位について「現行制度のままでよい」は8.6%に過ぎません。

生前退位の法整備を進める場合、「すべての天皇を対象にした方がよい」が69.9%、「今の天皇陛下に限ったものにした方がよい」は25.9%です。


この世論調査で、国民は8月8日の天皇陛下のビデオメッセージをよく理解していて、天皇陛下のお気持ちを生かそうという考えの人々が多数を占めていることがよくわかります。日本国民の健全な心がよく現れていると思います。

庶民は大事なことがちゃんとわかっていると思い、庶民の一人として私も心強い限りです。



一方、政府の「有識者会議」では、いまだに「退位を認めない」とか「公務を軽減する」とか「一代限りの特別法にする」など、議論の入り口にも到達していない意見さえ出される有様です。

国民は「女性・女系天皇」、「女性宮家」についても議論してほしいと思っているのに、議論をしたくないために「皇室典範改正」を見送ろうとしている政府の感覚は国民からどれだけ大きく隔たっていることでしょう。

男系に固執する男系支持派の行動はまったく現実離れしていて、今やノイジーマイノリティ(声だけ大きい少数派)でしかないのに、その男系支持派の思うままにあやつられている政府は本当に情けないことです。

有識者会議のヒアリングで、いまだに「退位は認めない。 摂政を置けばよい」などと、天皇陛下のお気持ちに真っ向から対立する意見を平然と語る言論人を見ると、どこが「有識者」なのか「無識者」の集まりではなのかと、ため息が出るばかりです。

庶民の健全な意見が一日も早く「有識者会議」に反映されて、「皇室典範改正」、「女性天皇・女系天皇」、「女性宮家創立」を実現していただきたいと願うばかりです。

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