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女性天皇、女系天皇、女性宮家という選択肢の難題 [皇室典範改正]

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*わが家の朝顔が咲きました。持ち主に似て、のんびり遅咲きですが眼を楽しませてくれます。*



高森明勅氏が「女性・女系天皇、女性宮家という選択肢が抱える難題とは?」との文章をブログに書かれました。高森氏が「難題」とされた3点について、考えて行きたいと思います。

高森氏は、次の3点を「女性・女系天皇、女性宮家」を選択する上の難題とされています。

①当事者となられる内親王方などご本人のお気持ちはどうか?
②果たして国民男性からご結婚相手が現れるか?
③男系男子に頑固に拘る少数の反対論者が残り続けるのではないか?

高森氏のお答えは明快なので、全文をそのまま読んでいただきたいと思います。自分の学びのために、感想を述べさせていただきます。

(「女性・女系天皇、女性宮家という選択肢が抱える難題とは?」2021.08.21高森明勅公式ブログ)
https://www.a-takamori.com/post/210821

以下、部分引用させていただきます。


☆☆☆

《内親王方ご本人のお気持ちは?》

①について、対象が国民である場合は、憲法第3章が規定する基本的人権を享有する主体なので、勿論、ご本人の自由意思が大前提になる。旧宮家案の“最初の”ハードルはそこにあった。

しかし、憲法第1章の適用を受ける(一方、第3章の全面的な適用は受けない)内親王方などの場合、制度の建前として、自由意思は必ずしも絶対的な前提とはならない。


対象となる内親王方などは、物心がついて以来、長年、女性・女系天皇、女性宮家を巡る議論が行われて来た事実は、当事者ゆえに熟知しておられるはずだ。だから、唐突な話ではもとより無い。むしろ、「世襲」の「象徴」天皇という制度を維持するのであれば、決して避けられない課題に対して、政治の怠慢と国民の無関心によって、現在まで結論が先延ばしされて来たことの方が、申し訳なかった。


この間、ご自身の将来が見通せない辛さを、ずっと抱え続けてこられたはずだ。これ以上、宙ぶらりんの状態を強制し続けることこそ、残酷な仕打ちだろう。だから、その意味からも、一刻も早く決着をつける必要がある。

(「女性・女系天皇、女性宮家という選択肢が抱える難題とは?」2021.08.21高森明勅公式ブログ)
https://www.a-takamori.com/post/210821

☆☆☆

[感想]


「憲法第1章の適用を受ける(一方、第3章の全面的な適用は受けない)内親王方などの場合、制度の建前として、自由意思は必ずしも絶対的な前提とはならない。」

「もしご本人に辞退されるお気持ちが強い場合は、個別に皇室典範の第3条(皇位継承の順序の変更)や第11条(皇族の身分の離脱)などの適用が検討されるべきだろう。」

上記に、「憲法第1章の適用を受ける(一方、第3章の全面的な適用は受けない)内親王方」とあります。しかし「ご本人に辞退されるお気持ちが強い場合」皇室典範の第3条、第11条を適用すれば、辞退のお気持ちを通されることも可能なのです。

誤解している人もあるようですが、天皇でも、皇族でも、ご本人に「天皇、皇族のお務め」を辞退するお気持ちが強い場合、そのお気持ちをとどまらせることはできません。

天皇、皇族は、国民が享受している権利を制限されても、ご自身の「自由意思」で、今のお務めをしてくださっているのです。そのことに国民は気付いて、そのお気持ちを受け止めて、まず感謝しなければならないと思います。

当事者であられる内親王方が、「女性天皇、女性宮家」について熟知されているのは疑う余地がありません。それなのに、2005年の小泉内閣の有識者会議による検討以来、女性宮家創設について、16年間もの間、「政治の怠慢と国民の無関心によって、現在まで結論が先延ばしされて来た」のです。誰かが何とかしてくれる、政府がちゃんと対応してくれると、人任せにしてきたからです。国民の一人として、申し訳なかったと思います。それで今は、微力ながら、このような情報を発信し続けています。


「将来が見通せない辛さを、ずっと抱え続けてこられたはずだ。」
「一刻も早く決着をつける必要がある」

に心から共感を覚えます。笑顔でこの不安に耐えて来られた皇室の皆様にいつまでも甘えていてはいけないと思います。一刻も早く決着をつけて、将来を見通せるようにして差し上げなければなりません。


☆☆☆

《ご結婚のお相手は?》

②は、政治(政府・国会)が関与できる領域ではない。
お相手は国民である以上、上記の通り、もっぱら当事者の自由意思に委ねられるべき事柄なので、制度上の議論にはなじまない。
(中略)
国民的な課題として、皇室の方々の人格や名誉が、一方的に傷付けられ続けるこれまでのような状況は、いつまでも放置できない。畏れ多いが、秋篠宮家のご長男、悠仁親王殿下のご結婚も、
(男系維持なら、必ず男子を生まなくてはならない重圧を避け難い、という事情に加えて)いつバッシングの標的にされるか分からない状態が続けば、困難を極めるだろう。

(同上)
☆☆☆


[感想]

「ご結婚のお相手が国民である以上、当事者の自由意思に委ねられるべき事柄」は、その通りで、美智子さま、雅子さまの時と同じで「当事者の自由意思」が何より大切だと思います。

皇族入りに当たって皇室会議で検討されますが、それ以外の制度を議論する事柄ではありません。天皇の男系男子の血筋の方ということを男系派は希望するでしょうが、それは国民のわがままというものです。

気になるのは、皇室への激しいバッシングに歯止めが効かなくなっている現状です。平成には美智子さまのバッシング、雅子様のバッシング、直近では小室圭さんから眞子さま、秋篠宮さまに波及しているバッシングがそれです。

戦前の不敬罪など法的な規制を設けたくなりますが、それでは国民と皇室の距離を遠ざけることになりかねず、法的な規制には、慎重であるべきだと思います。

いちばんよいのは、多くの国民が皇室を正しく理解して、マスコミの見当違いなバッシングに対して、デマをきちんと見分けて、誤った情報の拡散に歯止めをかけることでしょう。

小室圭さんのことでも、「行き過ぎではないか」という記事も、ぼつぼつ出てきています。そういう冷静な記事を読んで支持を表明する、国民が事実を正しく見極める知恵と行動を身につけるのが、根拠のないバッシング拡散をとどめる特効薬だと思います。

本来は、小学校からの学校教育で、天皇、皇室について、基本的な知識を身に付けさせる必要があると思います。私は学校時代、一切、そういう教育を受けませんでした。成人してから、幸運にも天皇のことを知る機会を得ましたが、それがなかったら、今でも天皇、皇室は遠い存在だったと思います。世界の至宝ともいうべき、日本の天皇を中心とした国のありかたについて、何も知らないのはもったいないことです。宝の持ち腐れです。


☆☆☆

《頑固な反対派は?》

③について、私の肌感覚として、さすがに頑固な「男系」固執派の数は、次第に少なくなっているように感じている。しかし、上皇陛下のご譲位に対しても、「権威の二重化」が起こるなどと全く見当外れの懸念を述べ立てて(これは、ご譲位後の上皇陛下のお振る舞いへの不信感を前提としなければ、出て来ないはずの不敬・非礼な言い分だった)、最後まで反対した少数者が存在した
(令和の今、彼らが主張したような状態は、国内のどこにも存在しない)。
(中略)
上皇陛下のご譲位によって、平成から令和への御代替わりが実現した時の全国民的な祝福の前には、一握りのご譲位反対派の存在など、まさに物の数ではなかった事実を思い起こせばよい。

(同上)

☆☆☆


[感想]

『頑固な「男系」固執派の数が、次第に少なくなっている』は、安心材料です。頑固に男系継承に固執して、志望者が無く、様々な困難な条件により、宮家系男子の皇籍復帰は実現の可能性が限りなく0に近いのですが、仮に実現できたとしても、側室制度なしでは皇室は存続できません。昭和22年に21の宮家が臣籍降下しましたが、現在、男子の後継者がいらっしゃるのは4、5家であると聞きます。4分の1、5分の1に減少しているのが、そのことを証明しています。

天皇を中心とする国のあり方を願い、皇室の末長い存続を願うなら、女性天皇、女系天皇、女性宮家しか打開の道は無いという、当然な道理を理解してくれる人は、確実に増えて行くでしょう。

理屈に合わないのに見当はずれの反対を唱える少数者は最後まで残るとのことですが、論より証拠で、いざ女性天皇、女性宮家が実現すれば、圧倒的なお祝いの声の前に、自然に消えて行くでしょう。


今日も読んでいただきありがとうございました。
夏も終わりに近づき時折、秋の雲が見られます。お健やかな毎日でありますようお祈り申し上げます。


タグ:女系天皇
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