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竹田恒泰氏はなぜ女系天皇に反対するのか(3) [皇室典範改正]

121011_155221_-20210825blog.JPG3回にわたり竹田恒泰氏の女系天皇反対について、論じて来ました。

質問して来たTさんが持ち込んだ文章は、2006年頃の講義原稿とのことで、やや古いのですが、それに合わせて回答してきたからです。今日は、新しいニュースをお届けします。

今日(25日)東京新聞朝刊に、竹田恒泰氏と門田隆将氏の対談本、『なぜ女系天皇で日本が滅ぶのか』との宣伝広告が載っていました。購入して批評すれば丁寧なのですが、対談本の見出しとアマゾンの読者の声を読めば内容の見当がつくので、今のところ購入の予定はありません。

つまるところ、女系天皇を採用しないで、旧皇族から養子を迎えよ、という論を竹田氏は強力に推し進めようとしているようです。

信頼できる友人から聞いた話でが、旧宮家の単純な皇籍復活が不可能という意見が行き渡ったので今は養子案を推しているようです。

① 竹田氏の主張では「4、5家の旧宮家を復活すればよい」とのことである。
② しかし臣籍降下した21宮家の内、直系の男子が残っているのは、わずか4家である。
③ 4家の男子でも、年齢がかなり高い方もあり、皇籍復帰したいという希望者は一人もいない。

友人の見方では、竹田氏の主張をそのままに受け取るなら、4家未満、つまり3家だったら、復活してもその後が続かない、つまり竹田氏は、宮家復活はできないことを知っているのではないか。それは旧宮家から養子を迎える場合でも同様である。不可能であることを知っていてそれを強力に推進するのは、実は皇室を無くしてしまいたいと考えているとしか思えない。竹田氏は「女系天皇は左翼の陰謀」というが、竹田氏こそ「皇室を無くしてしまいたい左翼に操られているのではないか」という意見でした。

友人の「左翼に操られている」は言葉が過ぎるかもしれません。しかし実現不可能なものを実現できるように装って「先延ばし」の時間稼ぎを続ければ、結果的に「皇室が無くなる」方向に限りなく近づくことという現実を思えば、あながちデタラメとも言えません。利用されていることに、ご本人は気付かずにいるのかも知れません。

上記書籍の小見出しに

○「〝中国系〟〝韓国系〟の天皇が誕生!?」
○『男系は「女性差別」でなく「男性排除』

とあります。

〝中国系〟〝韓国系〟の内容は、男系派と対話した時によく聞かれた「女性天皇が外国人と結婚したらどうするんだ?」との質問に合致します。なぜ「女性」なら外国人との結婚を心配し、男性天皇の心配をしないのかとの疑問もありますが、それ以上に、竹田氏の強烈な外国人排除、差別主義的な意思が感じられます。

つい最近、竹田氏の差別主義的であるとの指摘は「公正な論評」であるとの、東京高等裁判所の判決が、下りたことを知りました。

竹田恒泰氏が、紛争史研究家の山崎雅弘氏を名誉棄損で訴えた裁判の第2審で、竹田氏の控訴が棄却されたとのニュースが、昨日、流れました。


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ツイッターで「差別主義者」「いじめの常習者」などと指摘されたのは名誉毀損(きそん)だとして、作家の竹田恒泰氏が紛争史研究家の山崎雅弘氏に550万円の損害賠償と投稿の削除などを求めた訴訟の控訴審判決が24日、東京高裁であり、高橋譲裁判長は「各ツイートは公正な意見論評の表明」とし、竹田氏側の控訴を棄却した。

 判決などによると、山崎氏は2019年11月、竹田氏が富山県朝日町教育委員会主催の講演会に講師として招かれることについて、中高校生に「自国優越思想」を植え付けるなどと批判する投稿をしていた。
 高橋裁判長は、竹田氏が書籍やツイートで中国や韓国に対し攻撃的、侮蔑的表現を多数使用したと認定。山崎氏の投稿は「(竹田氏の)言動や表現方法から導かれる意見論評として不合理と言えない」と結論付けた。
 一審東京地裁も今年2月、山崎氏の投稿を「公正な論評で違法性を欠く」として、請求を棄却していた。

(『作家の竹田氏、二審も敗訴 差別指摘は「公正」―東京高裁』2021年08月24日15時45分 時事ドットコムニュース)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021082400736&g=soc

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第二審の東京高等裁判所は、以下の通り、山崎雅弘氏の意見論評が不合理と言えない、名誉棄損に当たらないとの判決を下しました。

○高橋裁判長は、竹田氏が書籍やツイートで中国や韓国に対し攻撃的、侮蔑的表現を多数使用したと認定。

○山崎氏の投稿は「(竹田氏の)言動や表現方法から導かれる意見論評として不合理と言えない」

これに先立つ第一審の東京地方裁判所でも、『差別指摘は「公正」』との判決が出ています。


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判決によると、山崎氏は2019年11月、富山県朝日町教育委員会が、中高生らを対象とした講演会に竹田氏を講師として招くことについて、「問題なのは、公的機関が特定国やその出身者に対する差別やいじめの常習者である竹田氏を登壇させること」などとツイッターに投稿した。
 竹田氏は投稿について「誹謗(ひぼう)中傷で、人格攻撃を繰り返した」と主張。損害賠償と投稿の削除などを求めていた。
 前沢裁判長は、竹田氏が著書で「(中華民族は)民度の低い哀れむべき方々」と記したことや、「韓国は、ゆすりたかりの名人」とツイッターに投稿したことなどに触れ、山崎氏の投稿は人権侵害や差別が広がることを懸念した公益目的があり、「相応の根拠がある」と判断した。

(『差別指摘は「公正な論評」 作家の竹田氏敗訴―東京地裁』2021年02月05日18時27分 時事ドットコムニュース)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021020501172&g=soc

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私は上記の竹田氏の中華民族、韓国に対する言葉を見ただけで、目が点になるくらい驚きました。中華民族、韓国に対して、こんなヒドイ中傷を著書に書いたり、ツイッターに投稿したりする人物が、皇室に縁のある宮家の一員であるかのようにふるまうのは、日本の大いなる恥です。そんな人物を中高生を対象とした講演会に招こうとした、富山県教育委員会の見識の無さにあきれます。

竹田氏が「特定国、その出身者に対する差別、いじめの常習犯」であるという山崎氏の指摘に、私も心から同意します。

山崎氏は、

「問題なのは、公的機関が特定国やその出身者に対する差別やいじめの常習者である竹田氏を登壇させること」

との言葉をツイッターで表明したそうです。

山崎雅弘氏の勇気に、拍手を送ります。

特定国、その出身者に対する差別、いじめのみならず、出自が一般庶民だからとして、小室さんを「差別、いじめ」の対象にしていることも、竹田氏の同じ性根から出ているのだと思います。根っからの差別主義者なのだと思います。

山崎氏は、ツイッターで、以下のように投稿したそうです。

「この人物が教育現場に出してはいけない人権侵害常習犯の差別主義者だとすぐわかる」

短い言葉で、的確に表現できていると、感心いたしました。「人権侵害常習犯」「差別主義者」との竹田恒泰氏の本質がよく表されています。

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一審の東京地裁と同じく、ツイートを「論評」と認めた控訴審判決を受けて、山崎さんは「私の一連の投稿が、社会から差別をなくすという公益に寄与する公正な論評だと認められました」とコメントした。

●「教育現場に出してはいけない人権侵害常習犯の差別主義者」と指摘していた

山崎さんは2019年11月8日、富山県朝日町の教育委員会が竹田さんを講師とした講演会を主催することについて取り上げ、「この人物が教育現場に出してはいけない人権侵害常習犯の差別主義者だとすぐわかる」などツイートした。

竹田氏は一連の5つのツイートを名誉毀損だとして、損害賠償や投稿の削除などをもとめて提訴したが、東京地裁は論評であり、違法性はないとして請求を棄却していた。

東京高裁もまた、竹田さんのツイートや発言、著作などの言論を踏まえたうえで、山崎さんのツイートが論評にあたると評価した。

(『竹田恒泰さん、二審も敗訴 「差別主義者」ツイートは名誉毀損にあらず「公正な論評」』8/24(火) 16:28 弁護士ドットコム ニュース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/60913911deb09052f7ff16bf32a98d844fdc2524

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先ほどの、竹田氏著書の小見出し『男系は「女性差別」でなく「男性排除』も、竹田氏が得意げに繰り返す言葉です。「男性排除」というなら、「男性排除」もやめましょう。「男性排除」は「男性差別」を言い換えただけのことです。

「男性差別」もダメなのです。女性も男性も不当に差別されないのが、皇室本来の伝統です。女性も男性も尊重されてこそ、皇室本来の伝統にかなうのであって、「男性差別」があることが皇室の伝統だというのは、コンコンチキの大間違いです。

男性も女性も差別されない皇室の中にこそ、新しい生き生きとした日本の伝統が再生します。

男性も女性も、等しく活躍できる皇室をいただきたい、それが保守系であれ、革新系であれ、思想に関係なく、大多数の日本人の願いであると思います。日本人のみならず、親日的な外国人の中にも、その差別心の無い皇室の姿を見て、感動している人々があると思っています。


今日も読んでいただき有難うございました。
皆様にとって新しい良き日々が訪れますよう、お祈り申し上げます。

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