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有識者会議と政府への質問主意書 [皇室典範改正]

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先日、3月23日に「皇位の安定継承を目指す制度改正を検討する有識者会議」が初会合を開いたことをお知らせしました。

その後の経過をお伝えします。






1、4月8日に、櫻井よしこ氏ら5名から、第一回ヒアリングを実施。


2、同日(4月8日)、国民民主党の山尾志桜里衆院議員が同会議を巡り、政府への質問主意書を提出。

同主意書の質問事項は3項目です。

①皇位の継承順位について、一部の報道に「現在の順位を変えないことが前提」という趣旨の報道があった。現状からの変更の是非について、何らかの前提を置いているのかどうか。


②ヒアリングでの聴取項目の問9に「皇統に属する男系の男子」とあるのは、いわゆる“旧宮家”に限定されないようにも読み取れる。旧宮家を意味するのか、それとも対象となる範囲を広げているのか。仮に広げているとすれば、いかなる基準で、どこまで広げるのか。


③今後のスケジュールについて様々な報道がなされている(6月に会期末を迎える今国会中にもヒアリングを終え、成果をまとめて国会に報告。年内をめどに論点を整理。スケジュールありきではない)が、とりまとめの時期について方針を定めているのか。定めているならその方針を明らかにして欲しい。定めていないならば、いつ誰がどのように定めるのか。




[感想]

1、 について

4月8日のヒアリングの対象者は、ジャーナリストの岩井克己氏、笠原英彦・慶大教授、ジャーナリストの櫻井よしこ氏、新田均・皇学館大教授、八木秀次・麗沢大教授。

櫻井よしこ氏、新田均氏、八木秀次氏は強固な男系男子支持者です。

笠原英彦氏は、上皇陛下の御譲位に反対した学者です。

岩井克己氏は、東宮(現在の今上陛下)を批判した著者を出版したジャーナリストです。

○女性天皇、女系天皇反対派、上皇陛下の譲位に反対、皇太子時代の天皇陛下を批判。

ヒアリング対象者5名は、思想が一つの方向に偏り過ぎていないかというのが、私の第一印象です。

また聴取項目の問9が、彼らの主張する旧宮家系男子による継承に最も関連があると思いますがそのことに触れた識者は少なかったそうです。(櫻井よし子氏が養子縁組に触れたそうですが)

彼らの意見は国民全体の声を反映しているのでしょうか? とてもそうは思えません。


念のため、退位特例法の附帯決議に対応する為の有識者会議の、専門家へのヒアリングを行う聴取項目を再度掲載します。


☆☆☆

問1、天皇の役割やご活動について。

問2、皇族の役割やご活動について。

問3、皇族数の減少について。

問4、皇位継承資格を「男系男子」に限定し、女性皇族はご婚姻と共に皇籍を離れられる現行制度の意義について。

問5、内親王・女王に皇位継承資格を認めること、その場合の継承順位について。

問6、皇位継承資格を女系に拡大すること、その場合の継承順位について。

問7、内親王・女王がご婚姻後も皇籍に留まられること、その場合、配偶者やお子様を皇族にすることについて。

問8、ご婚姻により皇籍を離れられた元女性皇族が皇室のご活動を支援することについて。

問9、皇族ではない皇統に属する男系の男子が①養子縁組や②そのままで新しく皇籍取得を可能にすること、その場合の継承順位について。

問10、皇位の安定継承、皇族数の減少への対策について、その他にどのようなものが考えられるか。

(「皇位の安定継承へ有識者会議」2021.3.17【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/post/210317

☆☆☆


2、 山尾議員が、政府への質問主意書を提出したことについて

政府からの回答はまだ来ていないようです。

☆☆☆

①皇位の継承順位について、一部の報道に「現在の順位を変えないことが前提」という趣旨の報道があった。現状からの変更の是非について、何らかの前提を置いているのかどうか。


②ヒアリングでの聴取項目の問9に「皇統に属する男系の男子」とあるのは、いわゆる“旧宮家”に限定されないようにも読み取れる。旧宮家を意味するのか、それとも対象となる範囲を広げているのか。仮に広げているとすれば、いかなる基準で、どこまで広げるのか。


③今後のスケジュールについて様々な報道がなされている(6月に会期末を迎える今国会中にもヒアリングを終え、成果をまとめて国会に報告。年内をめどに論点を整理。スケジュールありきではない)が、とりまとめの時期について方針を定めているのか。定めているならその方針を明らかにして欲しい。定めていないならば、いつ誰がどのように定めるのか。

☆☆☆

① 現在の皇位継承順位を変えないことが前提なのか?
② 「皇統に属する男系男子」の範囲を(どこまで)広げるのか?
③ 今後のスケジュールについて、とりまとめの時期を定めているのか?

①は、もしそうだとすれば、議論の幅が最初からせばまるのではないかと思います。

どれも、知りたい問題です。

今後の推移を見守りたいと思います。

今日も読んでいただき有難うございました。
皆様にとって充実した一日でありますことをお祈り申し上げます。


参考資料:

(『皇位継承有識者会議を巡り、山尾志桜里衆院議員が質問主意書』高森明勅公式ブログ 2021年3月12日
https://www.a-takamori.com/post/210412

(「皇位の安定継承へ有識者会議」2021.3.17【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/post/210317

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