憲法9条の改正案について [憲法]
以前、安倍政権の憲法第9条の改正案について、もっとすぐれた改憲案があると、当ブログで取り上げました。
本日、高森明勅氏が、このことを分かりやすく書いておられました。
その中で、第9条改正に関する部分を、引用させていただきます。
https://www.a-takamori.com/post/210316
☆☆☆
『しかし、果たして護憲派は、何を目指しているのか。
彼らの願いは叶(かな)っているのか。
もとより憲法9条それ自体(更に憲法の全条文)は、
これまで僅かな変更もなされていない。
しかし、それで護憲派は満足なのか。自衛隊という軍事組織が存在し、
在日米軍と共に、アメリカの国際軍事戦略の一翼をも担いつつある
という現実に対して、憲法がほぼ無力である現実をどう見ているのか。
一方、改憲派はどうか。
保守派の“希望の星”とも見られていた現職の首相が以前、
改憲派の集会で映し出されたビデオの中で、期限にまで言及して
改憲への気運を高めようとした…が、結局、空振り
(つまり安倍前首相の人気取りだけ)に終わった。』
『次に、憲法と自衛権の関係については、護憲派も改憲派もどちらも
“欺瞞的”である点では、五十歩百歩のように見える。
護憲派が、もし自衛隊違憲論を撤回しないならば、自衛隊の解体を
主張するか、憲法改正を唱えるべきなのに、どちらにも踏み込まない。
一方、改憲派の多くは、安倍氏が9条(戦力不保持、交戦権否認)を
維持(死守?)して、ただ「自衛隊」という語を書き加えるだけの
提案をした時に、それが自衛隊を「戦力」未満の“非軍隊”としての
地位に永遠に縛り付けることを意味するにも拘(かかわ)らず、
これに賛成した。
憲法を巡る欺瞞もここに極まったと言うべきだろう。』
(「憲法は今、生きているか?」高森明勅ブログ 2021年3月11日
https://www.a-takamori.com/post/210316)
☆☆☆
1、 憲法と自衛隊の関係については、護憲派も改憲派も欺瞞的
2、護憲派は、現実に対して無力
護憲派は、9条の全条文を一切変更しないことを固守しているが、その結果、第9条は形骸化している。
・自衛隊という軍事組織が存在している。(違憲でないとされている)
・自衛隊は在日米軍と共に、アメリカの国際軍事戦略の一翼を担いつつある。
この現実に対して、憲法(9条)はほぼ無力である。
3、安倍改憲派の提案は、自衛隊を非軍隊としての地位に縛り付けるもの
改憲派は、9条(戦力不保持、交戦権否認)を維持して、ただ「自衛隊」という語を書き加えるだけの提案
・自衛隊を戦力未満の「非軍隊」としての地位に永遠に縛り付けることを意味する提案
9条の、戦力不保持、交戦権否認を固守して、自衛隊という語を書き加えたら、自衛隊を戦力でないとの地位に固定することになる。
とのことです。
私のよいと思う、9条改正案は、以下の通りです。(新国民民主党の改正案の考え方に、ほぼ一致しています)
「9条に、アクセル(戦力保持)を明記した上で、ブレーキ(自衛権行使の範囲、自衛隊の統制)の条文も新たに明記する」
現憲法9条は、自動車で言えば、ブレーキ(戦力不保持)しか規定されていないようなものです。
それでは、車が動かないので、(自衛のための)アクセル(戦力保持)を明記する必要があります。
その上で、ブレーキを使用すべき条件を明らかにして、自動車の暴走(アクセルの踏み違え)を防ぎます。
今日も読んでいただき有難うございました。
皆様にとって充実した一日でありますようお祈り申し上げます。
本日、高森明勅氏が、このことを分かりやすく書いておられました。
その中で、第9条改正に関する部分を、引用させていただきます。
https://www.a-takamori.com/post/210316
☆☆☆
『しかし、果たして護憲派は、何を目指しているのか。
彼らの願いは叶(かな)っているのか。
もとより憲法9条それ自体(更に憲法の全条文)は、
これまで僅かな変更もなされていない。
しかし、それで護憲派は満足なのか。自衛隊という軍事組織が存在し、
在日米軍と共に、アメリカの国際軍事戦略の一翼をも担いつつある
という現実に対して、憲法がほぼ無力である現実をどう見ているのか。
一方、改憲派はどうか。
保守派の“希望の星”とも見られていた現職の首相が以前、
改憲派の集会で映し出されたビデオの中で、期限にまで言及して
改憲への気運を高めようとした…が、結局、空振り
(つまり安倍前首相の人気取りだけ)に終わった。』
『次に、憲法と自衛権の関係については、護憲派も改憲派もどちらも
“欺瞞的”である点では、五十歩百歩のように見える。
護憲派が、もし自衛隊違憲論を撤回しないならば、自衛隊の解体を
主張するか、憲法改正を唱えるべきなのに、どちらにも踏み込まない。
一方、改憲派の多くは、安倍氏が9条(戦力不保持、交戦権否認)を
維持(死守?)して、ただ「自衛隊」という語を書き加えるだけの
提案をした時に、それが自衛隊を「戦力」未満の“非軍隊”としての
地位に永遠に縛り付けることを意味するにも拘(かかわ)らず、
これに賛成した。
憲法を巡る欺瞞もここに極まったと言うべきだろう。』
(「憲法は今、生きているか?」高森明勅ブログ 2021年3月11日
https://www.a-takamori.com/post/210316)
☆☆☆
1、 憲法と自衛隊の関係については、護憲派も改憲派も欺瞞的
2、護憲派は、現実に対して無力
護憲派は、9条の全条文を一切変更しないことを固守しているが、その結果、第9条は形骸化している。
・自衛隊という軍事組織が存在している。(違憲でないとされている)
・自衛隊は在日米軍と共に、アメリカの国際軍事戦略の一翼を担いつつある。
この現実に対して、憲法(9条)はほぼ無力である。
3、安倍改憲派の提案は、自衛隊を非軍隊としての地位に縛り付けるもの
改憲派は、9条(戦力不保持、交戦権否認)を維持して、ただ「自衛隊」という語を書き加えるだけの提案
・自衛隊を戦力未満の「非軍隊」としての地位に永遠に縛り付けることを意味する提案
9条の、戦力不保持、交戦権否認を固守して、自衛隊という語を書き加えたら、自衛隊を戦力でないとの地位に固定することになる。
とのことです。
私のよいと思う、9条改正案は、以下の通りです。(新国民民主党の改正案の考え方に、ほぼ一致しています)
「9条に、アクセル(戦力保持)を明記した上で、ブレーキ(自衛権行使の範囲、自衛隊の統制)の条文も新たに明記する」
現憲法9条は、自動車で言えば、ブレーキ(戦力不保持)しか規定されていないようなものです。
それでは、車が動かないので、(自衛のための)アクセル(戦力保持)を明記する必要があります。
その上で、ブレーキを使用すべき条件を明らかにして、自動車の暴走(アクセルの踏み違え)を防ぎます。
今日も読んでいただき有難うございました。
皆様にとって充実した一日でありますようお祈り申し上げます。
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