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上皇陛下のおことば―民主主義について [上皇陛下]

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ミョウガの花が咲きました。清楚で可愛いです。






今日は、上皇陛下(当時は皇太子殿下)のお言葉から、民主主義について、神道学者・高森明勅氏監修のご著書『天皇陛下からわたしたちへのおことば』から、学ばせていただきます。上皇陛下が、皇太子でいらっしゃった昭和43年のおことばです。

始めに引用します。

☆☆☆

“民主主義とは人と人との信頼関係である
(昭和51年12月17日 43歳の誕生日を前に)


「民主主義とは人と人との信頼関係であると思います。それがうまく行われることが望ましい」
 このお言葉は、天皇陛下(当時は皇太子)が43歳の誕生日を前に会見で述べられたものである。
この年は首相が賄賂を受け取るという戦後最大の汚職事件「ロッキード事件」が起き、国民の政治に対する信頼が大きく揺らいでいた時期である。
民主主義においては、信頼関係は非常に重要である。それが失われると、全体主義へと走っていく。先鋭的な主張を打ち出し、閉塞感や不信感を打破してくれそうなリーダーに対して熱狂的な支持が集まる。ワイマール憲法下のドイツでは、政治が安定していないところにヒトラーが登場して悲劇的な歴史を歩んでしまった。
しばしば民主主義と君主制は対立関係にあるかのように語られがちだが、(中略)実際に民主主義がうまく機能している国は、イギリスをはじ伝統ある君主国である。そして日本も、伝統ある君主制が民主主義を安定して機能させている国のうちのひとつである。

昭和天皇は昭和21年(1946)1月1日にGHQの要求で「新日本建設に関する詔書(いわゆる人間宣言)を出されている。これは天皇が神格を否定したものだとされているが、昭和52年(1977)、昭和天皇は記者団の質問に対して、それは二義的な問題で一番大事なのは冒頭に入れてある五箇条の御誓文だという発言をされている。
五箇条の御誓文の第一条はよく知られている通りだ。
「広く会議を興し万機公論に決すべし」(会議を開いて広く意見を聞き、すべての政治のことは世論に従って決めよ)
 この五箇条の御誓文は、昭和天皇ご自身が提案して入れられたもの。民主主義というものは日本が戦争に負けてアメリカから輸入したものでは決してない。明治天皇が国是として採用されたもので、元をたどれば五箇条の御誓文にさかのぼるというお考えを持たれていたからである。
「民主主義とは人と人との信頼関係であると思います。それがうまく行われることが望ましい」という天皇陛下のおことばは、それを踏まえてのものでもある。民主主義というものは民意を政治に反映させるという意味では非常に大切ではあるが、その基盤となる信頼感が失われると危険な暴走をはじめかねない。”
(高森明勅監修『天皇陛下からわたしたちへのおことば』36~38pページ 双葉社) 

☆☆☆


政治への信頼関係が大きくゆらいでいるのは、今もそうです。統一教会と自民党政権のズブズブの関係が、どのように解消され、政治の正道に戻せるかどうかが問題です。

安倍自民政権の野党との十分な審議を拒絶するような一方的なものごとの決め方は、全体主義に似ていました。五箇条御誓文の第一条、万機公論に決すべし、の精神に反します。育ちもいい、見栄えもいい、一見閉塞感と不信感を打破してくれそうなリーダーだった安倍晋三氏に過大な期待をかけ、甘やかし、欠点を見過ごしたことが、安倍政権の権力濫用を許してしまったのだとも言えます。

失われた政治との信頼関係を築くには、どうすればよいのでしょうか。

自民党の自浄作用に期待して指を加えて待つのではなく、実効性のある対策を求めることはもちろん大切です。弁護士の皆さんの活躍、報道機関の正しい報道に期待します。

私たちに国民にもそれぞれ出来ることがあるはずです。

日本でまだ発展途上の民主主義では、国民一人一人が国会議員に意見を表明することに意味があると思います。一昔前と違って、各政党の政策について、インターネットを通じて、意見を届けることが出来ます。ホームページにメールを送ることもできます。

厳しい対応を求めるメールを送ることや、アンケートを通じて、公正な対策を求めることも必要だと思います。

批判だけでなく、私たちの日ごろの願いを、地道に各議員や政党に届けることも必要だと思います。

私は女性天皇を可能にする皇室典範改正を長年、念願しています。その希望を届ける努力の中で、政治家との信頼関係が築けたらと、思います。信頼関係といっても、統一教会や一部派閥のような、ズルズルべったりの仲間意識を持ちたいということとは違います。この人となら、大人同士の対話ができる、この人なら日本の政治を任せられるといった、プラスの意味での信頼です。

私自身の体験として、選挙の時の候補者の事務所訪問、街頭演説で声をかけたことがあります。女性天皇実現のための皇室典範改正をお願いしたのです。大げさなことではなく、事務所を訪問して少し話をし、手紙を渡しただけでした。それでも候補者に思いを届けたという手ごたえがありました。街頭演説で声をかけたときも、政治家も人間なので、投票する人から話しかけられるのは喜ばれるのだと思いました。何の団体の後押しの無い小さな個人の声でも、積み重なれば大きな力になるのだと思いました。

前の選挙の時「愛子天皇への道」のサイトでは、この事務所訪問を呼びかけ、訪問し、最後は、当選の手紙で締めくくりました。
https://aiko-sama.com/archives/15466
https://aiko-sama.com/archives/15813

今は、各議員に女性天皇実現を呼び掛けています。
https://aiko-sama.com/archives/17090


天皇陛下はいつでも国民を信頼され、人と人との信頼関係に支えられた民主主義の実現を願っておられます。その天皇陛下のお気持ちに答える為に、模索と努力を続けて参りたいと思います。


今日も読んでいただき有難うございました。
皆様にとってよい週末でありますようお祈り申し上げます。

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