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男系男子維持派との対話(四)―安定的皇位継承を願って [皇室典範改正]

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*タイサンボクの花は大きくておどろきました。つぼみは小さくてかわいらしいです。


昨日の、男系男子維持派の方からの2番目の質問の回答の続きです。

質問の趣旨は、秋篠宮様が立皇嗣の礼を行われ、秋篠宮様、悠仁親王という皇位継承の流れが出来ているのに、愛子様が皇太子に立たれることに固執するのは何故なのかいうことでした。また質問者様は「男系女子」天皇までは認めるが、女系天皇(女性天皇のお子様の皇位継承)は容認できないという意見です。

立皇嗣の礼については、秋篠宮様のお気持ちにかかわりなく(反して)行われたということを昨日のブログで説明しました。

今日は、なぜ愛子様への皇位継承の流れがベストだと考えるのかについて、そして女系天皇を認めないと、どのような問題が起きるかについての見解を述べます。

女系天皇を認めないということは、女性天皇のお子様、女性宮家のお子様を皇族と認めない、女性天皇も女性宮家も、配偶者(夫)が皇族でない限り、一代限りで終わらせることを意味します。

秋篠宮殿下、悠仁親王の流れを保持することは、女性天皇、女性宮家を一代限りとする結果になります。 それは問題の先延ばしとなる上に、将来の悠仁様の奥様と女性宮家のお子様方に、不自然なご生活と過度の精神的負担を強いることになります。


本題に入る前にひと言お断りしておきます。

天皇がご家族の幸福を願われるのは「公」です。「公」を忘れて私情に拘泥しているかのように評する一部の人々がありますが、それは間違っています。

天皇が皇太子でいらしたときに雅子様の「人格否定」のご発言がありました。その時、天皇が私的なことにとらわれ過ぎだとかマイホーム主義であるとか批判した人たちがいました。

しかし天皇が将来の皇后の身を案じるのは「私」であると同時に「公」でもあります。皇族は公務に携わる公人ですからその心身が健康でいられるように心遣いをなさることは「公」なのです。

ここで、一国民である私が将来の悠仁様の奥様、将来の女性宮家のお子様方のご不自由を取り除き、人生を実りある幸福なものとしていただきたいと願うのは、それが「公」のことであるからです。私的な、センチメンタルな同情による感情論ではないことを、お断りしておきます。


秋篠宮殿下、悠仁様が即位される流れを保持すると次の問題が生じます。

1、 今上天皇から弟宮への「傍系継承」になります。

2、皇室典範を改正しないか、又は女性宮家を一代限りという改正を行うことになります。


1、皇室典範改正がなければ、内親王はご結婚と同時に臣籍降下され、悠仁様世代の皇族は、いずれお一人になります。

2、一代限りの女性宮家を創設するとどうなるでしょう。

悠仁様が無事にご結婚されたとしても、悠仁様の元に誕生されるお子様次第で、皇室典範の再改正の必要性が生じるか生じないかということになります。

悠仁様の男子誕生を待って、お子様が女子ばかりだった時と、お子様に恵まれなかった時に、は女性天皇、女系天皇を再検討すること、典範の再改正は必然となります。

典範が再改正になるまでの30年余り、何が起こるでしょうか。


①悠仁様の奥様になられる方に、雅子様の時のように周囲の側近や国民から男子を産んでほしいという過剰な期待とプレッシャーが懸けられます。

このプレッシャーは昭和天皇のお后、香淳皇后もご経験されたことでした。香淳皇后は最初に4人の女子をお生みになりました。側室をという声も上がったのですが、昭和天皇はそうされませんでした。5人めに男子の上皇陛下が御誕生になり国民は安堵しました。

②女性宮家のお子様方の人生は、悠仁様の奥様にご妊娠の可能性がない年齢になるまでの30年余り、どうなるでしょう。

女性宮家が一代限りであれば、お子様方は皇族ではないことになります。皇族でない方が皇居に住むということになるということになり、制度としては男女ともにご結婚後に皇室を離れるということになることが、予想されます。

悠仁様に4人以上、男子が誕生すれば、一時的には男系男子は維持されるでしょう。しかし、大正天皇にも4方の男子がいらっしゃいましたが、4代後の今上天皇で男系男子は途絶えました。側室制度の無い中で、男系男子継承の安定的な維持が不可能なのは明らかです。

悠仁様のお子様が女子ばかりだった時や、お子様に恵まれなかったときは皇統が途絶えることになります。その時は、皇室典範を再度改正して、女系天皇を容認することになるでしょう。

女性宮家のお子様方は、次の典範改正の時には、大多数がご結婚により皇室を離れていらっしゃるかも知れません。

現代にあてはめますと、眞子様、佳子様は口に出されませんが、2005年以来、10代の多感な時期を、ずっと不安定なお立場で過ごされました。女性宮家のお子様方を、眞子様、佳子様、愛子様と同じ将来不安の中に突き落とすことを繰り返して良いのでしょうか。

さらに、男子を産めと責め立てられた雅子様のお悩みの深さは友納直子著『皇后雅子様物語』に書かれています。聡明で頭脳優秀、心身ともに健康だが繊細なお心を持った雅子様は、男子を産めなければ離婚せよとまでいう論者のバッシングを受けられるなどの悲しみとご心労が重なり、適応障害で十年以上苦しんでおられます。

悠仁様の奥様に、香淳皇后、雅子様と同じ苦しみ、悩みを負わせることが明らかであるのに、国民の無関心のために、それを繰り返して良いのでしょうか。

同じことを今後も繰り返すのは愚かなことです。

これらの不条理をいつまでも放置するようであれば、日本国民に皇室を戴く資格はないと思います。世界からも、日本はフェアーでない、公正でない、非人道的な国であると嘲笑されるのは必至です。

全ての人間は平等ではないのだから、完全平等は実現できないという論は理解できます。人間は生まれながらにして様々な差異があるのが現実ですから、完全な平等は無理です。

しかし、男女差別、人種差別をできる限り縮小して、学業、職業などの「公」において、公正、公平であること、フェアーであることは、人類が目指すべき目標です。

天皇、皇室には、日本国民が出来ない重責をお務めいただいています。たいへんなお務めを背負う方々に、人間としても、幸福になっていただきたいと、心から思います。

皇室典範は先延ばしできません。改正にあたって、近い将来、再度改正が必要になるような中途半端な形にせず、長期的展望に立って改正するのが道理にかなっていると考えるゆえに、女性天皇、女系天皇を認める改正を行い、それに則って、直系長子の愛子様に皇太子になっていただきたいと考える次第です。


なお、愛子さまが皇太子になられることを、「皇位の簒奪」というおどろおどろしい言葉で誹謗する知識人があるようです。「簒奪」というおどろおどろしい言葉を天皇直系の皇女に対して使用する非礼さは、私にとって少なからぬ衝撃でした。

戦後間もないころ、「朕はたらふく食っている…」とのプラカードをかついで天皇反対を叫んだ左翼を連想しました。八木氏の離婚もしくは廃太子論など、なぜこのような非礼なことを平気で口にできるのかと思った時と同様の衝撃を受けました。

天皇を尊崇すると自認する人々が、このような言葉を口にしていることに、驚きと悲しみを覚えました。

表現自体が衝撃である上に、事実に基づかない「簒奪」の言葉を口にするのは、デマの拡散に等しいと思いました。

仮に秋篠宮様がご自身と悠仁様の即位を熱願しておられるなら、そのお気持ちをかなえたいとの思いが余って「簒奪」と口走ってしまうのも、人情としては理解できます。

しかし、秋篠宮ご自身が愛子さまのご即位に同意しておられる可能性が高いとしたら、愛子さまが皇太子になられるのは秋篠宮のお気持ちに沿うことであり、「簒奪」という言葉は全く当てはまりません。事実にそぐわない言葉の使用は、厳に慎むべきだと思います。

重い話題になってしまいましたが、怒るべき時は怒っても良い、そこに人間らしさがあるという言葉に励まされて、思い切って書いてみました。


今日も読んでいただき有難うございました。
皆様にとって今日も良い一日でありますようお祈り申し上げます。

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