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天皇の御歌(75)―第124代・昭和天皇(3) [昭和天皇]

20220503blog DSC_2068.JPG昭和天皇を思い起せば、先の大戦のことを思わずにいられません。今のウクライナの戦闘にも思いがつながります。爆撃に苦しむ住民の皆さん。戦争には、それぞれに国の言い分があります。ロシアにはロシアの言い分が、ウクライナにもしかり。けれども相手国の領土に侵攻して、戦闘員でもない住民を脅かし命や財産を奪うことは、自国の正当性をいくら述べても、越えてはいけない一線を越えたと言わざるを得ないと思います。

90路を超えた母は戦争経験者です。会いに行くたびに、必ず空襲の話を聞かされます。「小さな子供たちがクウチュウ、クウチュウと恐がって泣いていた、今の日本は、戦争が無くて本当にありがたい」と何度聞かされたことでしょう。

ウクライナでは、どれだけ幼い子供たちが空襲におびえて泣いているかと思うと、胸が痛みます。

昭和天皇の平和の祈りに思いを致し、停戦が実現し、ウクライナに平穏な日々が戻ることを祈らせていただきます。

[昭和天皇]
御在世:1901―1989(崩御・87歳)
御在位:1926―1989(26歳~87歳)



☆☆☆


(昭和6年―1931―御年31歳)
*9月、満州事変起る

社頭雪
ふる雪に こころきよめて安らけき 世をこそいのれ 神のひろまへ

(昭和8年―1933―御年33歳)
*国際連盟脱退

朝海
天地の 神にぞいのる朝なぎの 海のごとくに 波たたぬ世を
(p399)

(昭和15年―1940―御年40歳)

迎年祈世
*日独伊三國同盟締結。大政翼賛会發足

西ひがし むつみかはして榮ゆかむ 世をこそいのれ としのはじめに
(p400)

(小田村寅二郎 小柳陽太郎 編著『歴代天皇の御歌―初代から今上陛下まで二千首-』 日本教文社 昭和52年8月15日 第5版)

☆☆☆


[言葉の意味]

朝なぎ:夜間の陸風が日中の海風に交代する時刻に,風がやんで静かになる現象。(コトバンク)

[感想]

1首目「ふる雪に心をきよめて、神の御前に安らけき世をいのられる」

2首目「天地の神々に、朝なぎの 海のごとくに 波たたぬ世をいのられる」

3首目「西洋も東洋も、仲むつまじく手を取り合って榮えていく世をいのられる」


暖房の無い神の御前で、冷たい雪に心を浄めていのられる。
満州事変、国際連盟脱退、日独伊三国同盟、次々に大戦への道が推し進められる世をご覧になりながら、祈り続けられる昭和天皇のお姿。

特に、3首目は、イギリスを訪問されて、英国王室とも交流のあった昭和天皇におかれては、イギリスを敵に回す国際連盟脱退、三国同盟は痛恨の極みでいらしたことと思います。世界の行く末が見えるのに、戦争の勢いが止められず、ただ祈られることしかなかったのでしょう。

平和への祈りは、最近の敬宮愛子内親王殿下の、中学ご卒業作文を思い起こさせられます。


☆☆☆

“何気なく見た青い空。しかし、空が青いのは当たり前ではない。毎日不自由なく生活ができること、争いごとなく安心して暮らせることも、当たり前だと思ってはいけない。なぜなら、戦時中の人々は、それが当たり前にできなかったのだから。日常の生活の一つひとつ、他の人からの親切一つひとつに感謝し、他の人を思いやるところから「平和」は始まるのではないだろうか。
そして、唯一の被爆国に生まれた私たち日本人は、自分の目で見て、感じたことを世界に広く発信していく必要があると思う。「平和」は、人任せにするのではなく、一人ひとりの思いや責任ある行動で築きあげていくものだから。”
(産経新聞2017/3/22 「卒業記念文集の作文「世界の平和を願って」全文」)
https://www.sankei.com/article/20170322-LWNVTS255BM47HUSW5WI2BUT3Y/3/

☆☆☆


上記は、愛子様の中学ご卒業の作文の一部です。曾祖父でいらっしゃる昭和天皇の、平和への祈りが、魂の奥底深く、15歳の中学生でいらっしゃる愛子様に受け継がれていることに、皇室の重厚な伝統を感じます。

ウクライナの戦闘が早期に終了すること、世界で紛争に苦しむ人々に平和な日々が訪れることを、微力ながら祈らせていただきます。


今日も、読んでいただき有難うございました。
皆様にとって、平和な心豊かな毎日であられますよう、お祈り申し上げます。
タグ:愛子様
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天皇の御歌(74)―第124代・昭和天皇(2) [昭和天皇]

20220430blog DSC_1182.JPG昨日、4月29日は「昭和の日」でした。もともと昭和天皇のお誕生日でしたが、1989年に崩御された後、みどりの日という祝日になり、 2007年、祝日に関する法律の改正によって,新たに昭和の日となりました。

御在世:1901―1989(崩御・87歳)
御在位:1926―1989(26歳~87歳)

昭和天皇の御在位期間は62年で、飛鳥時代以降の天皇では、最長とされています。飛鳥時代以前は、御在位期間について、複数の説があり、不確定要素が多いとのことです。御在位期間が、歴史の記録において、はっきりしている天皇では、最長ということなのですね。(nippon com)

https://www.nippon.com/ja/japan-data/h00423/


今日は、昭和天皇をしのび、ご業績を讃え、感謝の気持ちとともに、御製をまなばせていただきます。

☆☆☆

“(昭和20年―1945―御年45歳
*沖縄陥落、ポツダム宣言受諾。連合軍の占領下に入る

社頭寒梅
風さむき しもよの月に世を祈る ひろまへ清く うめかをるなり

終戦後の御製
國柄を ただ守らんといばら道 すすみゆくとも いくさとめけり
(p401)


(昭和23年―1948―御年48歳)
*極東軍事裁判判決、A級戦犯死刑

悲しくも たたかひのためきられつる 文の林を しげらしめばや

たゆまずに すすむがををし 路をゆく 牛の歩みの おそくはあれども
(p403)


(昭和33年―1958―御年58歳)

赤間神宮ならびに安徳天皇陵に詣でて

水底に 沈み給ひし遠つ祖(おや)を 悲しとぞ思ふ 書(ふみ)見るたびに
(pp407~408)

(小田村寅二郎 小柳陽太郎 編著『歴代天皇の御歌―初代から今上陛下まで二千首-』 日本教文社 昭和52年8月15日 第5版)

☆☆☆


言葉の意味:

しもよ:霜夜。霜の降りる寒い夜。(weblio)

ひろまへ:広前。御前。▽神仏の前の尊敬語(weblio)

國柄(くにがら):《古くは「くにから」とも》1 国家の成り立ち。国の状態。
(中略) その国や地方に特有の持ち味。「お―が表れる」(コトバンク)

文の林(ふみのはやし):
ぶん‐りん【文林】 の解説 1 文学者の仲間。文苑。文壇。「儒家―」 2 詩歌・文章などを集めたもの。詩文集。文苑。(goo辞書)

赤間神宮:赤間神宮(あかまじんぐう)は、山口県下関市にある神社である。旧社格は官幣大社。壇ノ浦の戦いにおいて幼くして亡くなった安徳天皇を祀る。(Wikipedia)


[大意]

1首目
風が冷たく 霜が降りる夜の月に世の行く末を祈っている神の御前に 清らかな梅の香りがただよってきます

2首目
日本の国のあり方をただ守るために、いばらの道を進むことになるけれども、戦争をとめたのです

3首目
悲しいことに、戦争のためにずたずたに切られてしまった、詩歌、文章の豊かな林を、ふたたび、しげらせなければ

4首目
決して休むことなく、前に進む姿が雄々しい。道をゆく牛の歩みは、ゆっくりだけれども、確実です。

5首目
海の底に入水して沈んでしまわれた遠いご先祖でいらっしゃる安徳天皇のことを、(神宮に置かれた?)書を見るたびに、悲しく思います


[感想]

1首目、2首目は終戦の年の御製です。

1首目は、梅の季節ですから、1、2月頃でしょう。霜が降りるほどの夜、冷たい社殿の中で、神の御前に日本の将来を祈られる昭和天皇。ふと香ってきた梅の香は、天皇を励まされる天地の神からのメッセージだったのかも知れません。

2首目は、昭和天皇の固い御決意。この時は、死をもいとわない、どんな苦労でも耐え忍ぶという御決意でいらしたことと拝察申し上げます。その御決意が、その後の日本の奇蹟的な立ち上がりの支柱になったのだと思います。

3首目を読みながら、萬葉集から始まって、数々の勅撰和歌集が平安時代に編纂され、伝承されてきた日本の「文の林」の豊かさを思います。文の林、豊かな日本語の蓄積が、日本のあり方を、見えない所で形作り、支えているのだと思います。戦争やアメリカの占領によって、日本語が軽視され、日本文化が軽んじられる時期が、長く続いたことを思うと、それを予見される御製のような気がいたします。「文の林をしげらしめばや」は、今にも通じるお言葉だと思います。

4首目。牛は、歩みはゆっくりですが、重い荷を背負っても、堂々と黙々と文句を言わずに、たゆみなく前進します。その雄々しい姿にならって、急がなくてもよいから、弱音を吐くことなく、堂々と前進しなさいと、昭和天皇に激励していただいたような気がいたします。

5首目は、山口県下関市にある、安徳天皇をお祀りした赤間神宮を訪ねられての御製です。

大河ドラマはちょうど平家の壇ノ浦の戦いにさしかかると思いますが、その戦いで、800年前に亡くなられた幼い安徳天皇を遠い祖(みおや)と詠まれた昭和天皇のおことばが、予想外でした。天皇なので、昔の幼い天皇でも「みおや」と拝まれる感覚でいらっしゃるのですね。日本の歴史は奥が深いと思います。御製を詠まれた時の詳しい説明はありませんが、昭和天皇が、赤間神宮に行幸なさったときに、神宮に納められている安徳天皇の御事が書かれた文章をご覧になられ詠まれた御製ではないかと、拝察申し上げます。

赤間神宮はまだ行ったことがありませんが、いつか行ってみたいです。竜宮城のような美しい神宮だとのことです。
https://www.fugu-sakai.com/shimonoseki/karato/akama/


今日も読んでいただき有難うございました。
昭和天皇の御製を拝読して、昭和をなつかしく思い出しました。
みなさま、どうぞ実り多い連休をお過ごしください。
タグ:昭和の日
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皇位継承を巡る男系派と女系派の対立は幻想 [皇室典範改正]

20220429blog DSC_2060.JPG今日は、安定的な皇位継承について、書かせていただきます。

私は、女性天皇の実現について、10年以上念願して参りました。2020年8月からブログをひんぱんに更新するようになったのも、この希望実現のためといっても、過言ではありません。

天皇や皇室について、みなさまはどう思っていらっしゃるのでしょう。大切だと思う方も、必要なのかどうか分からない方もいらっしゃると思います。

私自身、20歳くらいまでは、天皇のことも、皇室のこともよく分かりませんでした。あることをきっかけに、天皇、皇室、そして天皇を中心と仰いできた日本人の歴史を学びはじめました。そして、日本という国は、天皇、皇室がなければ、今の安定した国柄にはならなかったことが少しずつ分かって来て、天皇、皇室を、深く敬愛するようになりました。

天皇、皇室は空気のようなものです。私たちは、物を食べなくても1週間は生きられるし、水を飲まなくても3日くらいは生きられます。しかし、空気がなくなったら、5分くらいでいのちが尽きます。空気はただですが、無くなったらたいへんなことになります。天皇、皇室もそうなのです。呼吸している時、ありがたいとも何とも思いませんが、無くなって初めて、どんなに恩恵を受けていたかと気がつくものです。

その天皇、皇室が、このまま国民が無関心でいたら、無くなってしまう可能性が出て来ました。皇室存続について、日本の歴史上、少なくとも第26代・継体天皇以降では、最大の危機ではないかと思います。

このまま、皇室制度の見直しが無ければ、悠仁親王が即位される頃には、皇室の若い世代がお一人になってしまう可能性が否定できません。万が一、不測の事態が起これば、あっさりと皇室がなくなってもおかしくありません。

それに対して、有識者会議を立ち上げて検討し、①女性皇族がご結婚後も皇室に残る、②皇統に属する男系の男子(一般国民)から養子を迎えるとの2つの案を皇族確保の案としています。ところが、どちらの案でも、それぞれの配偶者、お子様は一般国民のままであるのか、皇族になれるのかがあいまいという、当事者にとって不親切で、ずさんな案です。

日本国憲法で、天皇、皇室の人権は制限されています。だからといって、家族(夫婦・親子)という、人間にとって最も大切な関係において、当事者を不安定なお立場に放置することは、人道的に許されることではありありません。

政府に任せておけば、何とかなるということではなく、国民一人一人が考える必要がある重要なテーマだと思います。


さて、今日の話題は、神道学者、皇室研究者・高森明勅氏のブログ「皇位継承を巡って男系派と女系派が激しく対立という幻想」をご紹介します。高森氏のブログには、いつも目からウロコが落ちる気がいたします。

高森氏の下記ブログから、文章を抜粋いたします。

(「皇位継承を巡って男系派と女系派が激しく対立という幻想」高森明勅2022.4.29 ゴー宣ネット道場)
https://www.gosen-dojo.com/blog/35119/


「皇位継承の行方を巡って、男系論者と女系論者が
激しく対立しているという見方がある。」

「しかし、女系論者というのは恐らく“いない”はずだ。」

「天皇が国民にお寄せになるお気持ちを最も自然に受け継がれている
“直系”のお子様がおられる時は、男女の性別に関わりなく、
その方に皇位を継承して戴くのが相応しいと考えている以上、
あくまでも「直系」優先であって、決して「女系」優先ではない。」


男系論者というのが、男系男子限定であれば、女系論者といえば、女系女子限定ということになります。しかしそんな非現実的で、継続不可能な案を推している人は、誰一人いません。
男系でも女系でもよい、双系を認めるというのが、男系論者が女系論者だと呼んでいる人々の現実です。すなわち女系論者という呼び方は、誤りです。天皇に、男子と女子のお子様がいらしたら、女子が年下でも優先するということでもありません。あくまでも、天皇の直系のお子様、そして、男女問わず、長子優先なのです。


「一方、男系論者とされる方々も、以下のように発言されている。」

高森氏は、百地章氏、八木秀次氏、新田均氏、宇山卓栄氏のそれぞれの著書から、文章を引用されています。それぞれ、「万策尽きれば、女系継承を有り得る」ことを、異口同音に述べておられます。

「皆、男系“絶対”(=女系排除)ではなく、
男系“優先”(=女系容認)という立場だ。
しかし、旧宮家系国民男性または広く国民の中の
「皇統に属する男系の男子」が“特権的”に皇籍を
新しく取得する方策は、明らかに憲法に違反する
(第14条が禁じる「門地による差別」に当たる)以上、
すでに「万策尽き」「男系継承の維持は不可能」なので、
「皇統を守るために」「女系継承もあり得る」という
結論を受け入れるるべきではないか。」


男系論者といっても、実は男系“優先”(=女系容認)なのです。そして、有識者会議が、あれだけ検討を重ねて出された結論が、男系維持について、あやふやな方策しか提案できていないことが、すでに「万策尽きている」ことの証明です。

常識的に考えて「皇統を守るため」、双系の容認に舵を切る時は、今なのです。

男系男子が維持できなければ皇室が無くなってもいい(?)という、信じられない発言をする人もいますが、それはあくまで少数の変わり者だと思います。

大多数の日本人には、皇室を無くしたくない、そのために女系容認=双系容認もやむをえないということを、きっと理解していただけると思います。


今日も読んでいただきありがとうございました。
今日は、雨が降って気温も下がりました。
連休初日ですね。皆様、どうぞお身体に気をつけて、楽しい連休をお過ごしください。

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天皇の御歌(73)―第77代・後白河天皇 [後白河天皇]

20220427blog DSC_2058.JPG今日は、第77代・後白河天皇の御歌を学ばせていただきます。

御在世:1127―1192(崩御・66歳)

御在位:1155―1158(29歳~32歳)





[以下における院政期間 1158~1192(32歳~66歳)]

第78代・二條天皇の御在位期間
第79代・六條天皇の御在位期間
第80代・高倉天皇の御在位期間
第81代・安徳天皇の御在位期間
第82代・後鳥羽天皇の御在位中期まで

大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」で、後白河法皇は、西田敏行さんが演じています。その後白河法皇は、どういう方で、どんな御製を詠んでいらしたのだろうと、好奇心を覚えたので、学ぶことにいたしました。


第77代・後白河天皇は、第74代・鳥羽天皇の第四皇子。御践祚の翌年に保元の乱が起こり、御在位4年で御譲位なさったが、以後、二條・六條・高倉・安徳・後鳥羽の5天皇の三十余年間にわたって「院政」を御執りになり、66歳で亡くなられました。

保元の乱は、日本史でも学びました。簡単に説明すると、第77代・後白河天皇方と、崇徳上皇方(第75代天皇)との争いです。

“保元の乱(ほうげんのらん)は、保元元年(1156年)7月に皇位継承問題や摂関家の内紛により、朝廷が後白河天皇方と崇徳上皇方に分かれ、双方の衝突に至った政変である。 崇徳上皇方が敗北し、上皇は讃岐に配流された。”(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%9D%E5%85%83%E3%81%AE%E4%B9%B1

☆☆☆

“この「保元の乱」のもたらしたものは、源平二氏の武家としての実力が示され、政治に対する武家の比重を重からしめることになったとともに、公家勢力の衰兆を決定づけるものになって、以後700年に及ぶ武家ならびに幕府による政治が生まれ出る契機となってしまったものである。”(p102~103)
(小田村寅二郎 小柳陽太郎 編著『歴代天皇の御歌―初代から今上陛下まで二千首 -』 日本教文社 昭和52年8月15日 第5版)

☆☆☆


崇徳天皇と保元の乱については別の機会に書かせていただきたいと思います。

今回は、後白河天皇の御製をそのまま読ませていただきます。


☆☆☆

みこにおはしましける時、鳥羽殿(註・白河上皇が譲位と同時に京都の南、鳥羽に造営し給うた離宮)にわたらせ給ひける頃、池上花といへる心をよませ給うける

池水に みぎはのさくら 散りしきて 波の花こそ さかりなりけれ(千載集)

鳥羽殿にて、旅宿時雨(しぐれ)といふ事を

まばらなる 柴のいほりに たびねして 時雨にぬるゝ 小夜衣(さよごろも)かな(新古今集)(p103)

(小田村寅二郎 小柳陽太郎 編著『歴代天皇の御歌―初代から今上陛下まで二千首 -』 日本教文社 昭和52年8月15日 第5版)

☆☆☆

言葉の意味:

みこにおはしましける時:皇子でいらしたとき

鳥羽殿:とばどの
1086年(応徳3)に白河(しらかわ)天皇の後院(ごいん)(譲位後の居所に定めた御所)として、洛南(らくなん)の鳥羽(京都市伏見(ふしみ)区・南区)に造営された離宮。鳥羽離宮ともいう。鳥羽作道(とばのつくりみち)(現鴨川(かもがわ))の東に180町もの地を占め、中島のある池や、北殿、南殿、東殿、馬場殿、泉殿などの殿舎があった。鳥羽上皇もこの離宮を居所とし、新たに田中殿御所を造営した。(日本大百科全書(ニッポニカ))

[註]第72代・白河天皇
御在世:1053―1129(崩御・77歳)
御在位:1072―1086(20歳~34歳)

みぎは:【汀】 水のほとり。 水ぎわ。 「み(水)きは(際)」から。(weblio)

柴(しば):柴とは特定の樹種をさすのでなく,山野に生えているあまり大きくない雑木やその枝をいう。(コトバンク)

いほり:(庵)1 草木や竹などを材料としてつくった質素な小屋。僧・隠者などが住む小さな住居や、農作業などの仮小屋。(goo辞書)

たびね(旅寝):自宅を離れ、よそで寝ること。旅さきで寝ること。たびまくら。たびぶし。(コトバンク)

時雨:(しぐれ):晩秋から初冬にかけて降る雨で、降ったりやんだりするにわか雨をいう。(コトバンク)

小夜衣:(さよごろも):① 身をおおう夜具。着物のような形で、大形で掛けるもの。多く真綿がはいっている。(コトバンク)


[大意]

1首目:

池の水の、水際までさくらの花びらが散り敷かれ、波の上の花が今盛りなのだろう

2首目:

隙間だらけの雑木の枝で屋根を葺(ふ)いた質素な小屋に、旅で泊まったので、冷たい雨に夜着の衣がぬれたことよ


[感想]

桜の花びらがいっせいに枝から散り落ちて、水面をおおいつくしていて、波の上がはなざかりであるように見える、桜の散る頃に、見られる光景です。梅のはなびらでは、このようにはなりません。


1首目が集録されている「千載集」を初めて知りました。勅撰集八代集の7番目に当たるそうです。

千載集(せんざいしゅう):千載和歌集(せんざいわかしゅう)。平安後期の勅撰和歌集。20巻。八代集の7番目に当たる。藤原俊成が1183年,後白河法皇の院宣を受けて撰し,1188年に奏覧した。平安中期から当代までの作,約1290首を収める。(百科事典マイペディア)


お恥ずかしいことに、和歌集といえば、万葉集、古今集、新古今集くらいしか思い浮かばないので、和歌の文化の深さと広さをあらためて知らされました。


勅撰和歌集(ちょくせんわかしゅう):
天皇の綸旨(りんじ)または上皇・法皇の院宣(いんぜん)下命に基づいて編集、奏覧された和歌集。10世紀初頭ごろ成った最初の『古今和歌集』から15世紀前半の『新続(しんしょく)古今和歌集』まで21集があるが、最初の3集を「三代集」、最初から『新古今和歌集』までを「八代集」、続く『新勅撰和歌集』から『新続古今和歌集』までを「十三代集」、全体を「二十一代集」とよんでいる。21集で総歌数は約3万3700首になる。(コトバンク)


2首目を読んで、鳥羽殿(鳥羽離宮)に泊まられたのに、屋根が隙間だらけで、時雨が夜着を濡らすことを不思議に思いました。離宮の手入れが行きとどかないでいるのか、それとも離宮の途上で、小屋に泊まられたのかと思いをめぐらしましたが、わかりません。

鳥羽離宮に最初に住まわれた白河上皇は、後白河天皇の曾祖父でいらっしゃいます。鳥羽上皇は、後白河天皇の御父君ですから、鳥羽離宮との呼び名は御父君に由来するのでしょう。皇子におわしますときに鳥羽離宮を訪れたのは、文中にはありませんが、鳥羽上皇にお目にかかるためだったのかも知れません。鳥羽上皇が、崩御されたのは、後白河天皇が即位された翌年のことでしたから、御対面されたのかも知れません。

時雨が小夜衣をぬらすということを、涙が袖をぬらすことと解釈する人もあります。もしも、鳥羽上皇に皇子でいらした後白河天皇が対面されたのなら、御父君・鳥羽上皇は、まつりごとにかかわる思いをお子様に伝えられ、感じ入って、後白河天皇が涙されたのかも知れないなどと、空想がふくらみます。

後白河天皇の御製を読みますと、平安時代の空気が伝わって参ります。私はこれまでどちらかと言えば、萬葉集に詠われる飛鳥・奈良時代ののびやかでおおらかな空気が好きでしたが、国づくりが進んだ後の平安時代の洗練された空気にも、趣き深いものがあります。


今日も読んでいただき有難うございました。
皆様にとって、花々に恵まれた美しい日々が訪れますよう、お祈り申し上げます。
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さよなら、ニャン [友情]

20220422blog DSC_0120.JPG2022年4月20日、長年飼っていたネコが、天寿を全うしました。推定年齢20歳10ヶ月~21歳、迷いネコだったので、正確な誕生日は分かりません。

以前、平成元年(1989年)から飼い始めたメスネコは、平成10年(1999)まで生きて、推定年齢11歳~12歳、同じく迷いネコで、屋外と屋内を行き来していたので、家の中では天使のようにおとなしいネコでしたが、外では、ネズミやスズメをとる、名ハンターでした。

今の、2匹目のニャンコは、平成13年(2001年)から飼い始めました。ネコ好きの友人が職場の受付に座っていた時、玄関の自動ドアを開けて(?)よろよろと入って来たそうです。仔猫だったので、自動ドアが開くのだろうかと不思議に思いますが、誰かが空けた隙間から、入ったのかも知れません。

私が「ネコのマザー・テレサ」とひそかに名付けた友人は、迷いネコに至れり尽くせりのケアをすませて、わが家に譲ってくれました。わが家は車道が近いため、初めての室内飼いとなりました。

あたらしいニャンコは、オスだったこともあって、実にワイルドな元気いっぱい、気かん坊ネコでした。細身で精悍で、屋外に出ていれば、名ハンターになれたと思います。ただ、生まれ育ったときによほどこわい目にあったのか、人間ギライで、飼い主以外の客が家に来ると、押し入れに隠れて、お客がいなくなるまで、絶対に姿を見せませんでした。

前に飼っていたネコは、軽く叱ればいうことを聞いたのに、新ニャンコはいくら叱ってもいうことを聞くどころか、テーブルの上にあるものを次々に落っことして反抗するという日々が、しばらく続きました。

そんな気かん坊も、15歳を超えたころから、人の気持ちを汲めるようになり、大人しくなってきました。化け猫といったら聞こえがよくないが、年齢を重ねると、ネコでも人の気持ちを読めるようになってきて、意思疎通ができるので、「来世は人間に生れて来るかも」と冗談が言えるくらい、人間臭くなってきました。

数年前からドライフードをまったく食べなくなり、だんだん痩せて来ました。けれども高齢ネコ用の缶詰に餌を変更し、それまで口にしなかった牛乳を飲むようになってから、元気を恢復し、食欲旺盛、排せつも順調ということで、20歳を迎えました。

食欲旺盛だったので25歳くらいまで生きるかと期待したのですが、歯周病で口中の痛みがひどくなり餌が取れなくなって、3日ほど絶食して、最後は水も飲めなくなりました。病院で痛み止めを注射してもらいましたが、食欲は戻らず、往年は3.5キロだった体重が1.88キロになって、静かに息を引き取りました。25歳の寿命はかないませんでしたが、何だかその分、私に+5年の寿命を分けてくれたような気がして、長生きできそうな気がしています。

ネコなどのペットは、飼い主が昇天したのちに、出迎えに来てくれるそうです。わが家のニャンコも、今ごろは、不自由な体を脱ぎ捨てて身軽になり、自由自在に飛んだり跳ねたり、歩き回って、49日の間は屋内、屋外の散歩を楽しんでいるのだろうと思います。

ペットを亡くした方にはそれぞれの思いがおありでしょう。わが家のネコは、20歳を超えて、自然に衰弱して、炎が少しずつ小さくなり、ふっと消えるような昇天でした。幸せな人生ならぬネコ生だったと思います。縁あってわが家に来てくれたニャンコに、お礼を言いたいです。


今日も読んでいただき、ありがとうございました。
新芽の美しい季節になりました。ケヤキの新芽が一斉にふきだすとき、ことばにならない美しさを覚えます。皆様も、美しい花の芽吹きに祝福された日々をお過ごしください。

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勇気ある情報発信にエールを送ります(3) [新型コロナ]

20220413blog DSC_2042.JPGエールを送りますと言いつつ、本当は励まされているのは、私の方です。

今日は、「岡山・倉敷新型コロナウィルス感染対策市民審議会」をご紹介します。

同審議会の、子供へのワクチン接種の停止を求める主張に賛同して関わり始めたのは、昨年の8月からでした。ホームページを初めて知ったのは、たぶん、ゴー宣ネット道場からだったと思います。

同審議会の、ホームページの呼びかけのことば、

「【10万人署名】子どもたちへの新型コロナワクチン接種の停止を求めます。」

に共感したので、さっそく署名して、ささやかな寄付を送り、メールマガジンに登録しました。

「岡山・倉敷新型コロナウイルス感染対策市民審議会」
https://voice.charity/events/112

それ以後は、自分のfacebookで、ホームページの情報を拡散するくらいで、目立ったことをしたわけではありません。

私が、勇気を与えられたのは、市民審議会の「経過報告」の結びに、いつも書かれている言葉です。

“自分では、ほんのちょっとの成果と思っていても、他の人からみれば、すごい!と思える成果だったりします。

また、立場が違えば、できることできないこと変わってきますので、ぜひぜひあなたの活動報告を教えてください。“
https://voice.charity/events/112
「岡山・倉敷新型コロナウイルス感染対策市民審議会」

「自分では、ほんのちょっとの成果と思っていても、他の人からみれば、すごい!と思える成果だったりします」

いい言葉だと思いました。昨年から、安定的な皇位継承について、無我夢中で情報発信してきました。こんな小さなことで何か影響があるのだろうかと、落ち込むこともあります。同じ気持ちを持つ仲間に支えられ、励まし合い、情報を与え合う、それがいつの間にか一つの成果につながっていくと、励まされた気がしました。

ほんのちょっとの成果でも、思わぬ大きな成果につながったりする、人から見れば、すごい!と思ってもらえるかも知れないと。この言葉に、すごく勇気を与えられました。


一昨日、4月11日の上記ホームページの経過報告では、しかし、同審議会の地元岡山県の医師会が、「元気な子供はワクチン接種を」と推奨する報道がされたそうです。

「市民審議会」代表の片岡徹也さんのface bookによれば、岡山県医師会に電話したそうです。

片岡さんが、ワクチン接種の危険性、接種後の重篤者が2万名を超えていることを伝えても、知っているが、(重篤者は)1,000分の1以下になるんじゃないですかという、担当者の回答だったそうです。そして、片岡さんが、

“こちらから「個人的に、コロナに罹るよりもワクチン接種の方が危険性が高いと考えてます」とお伝えすると、驚かれ「そういう考えは初めて聞きました」と岡山県医師会の問い合わせ担当の医師。”
(片岡徹也さんのface book 4.11より)
https://www.facebook.com/kataoka.tetsuya/posts/5300307280001257

医師会の担当者が、5歳~11歳では日本全国に、コロナ感染症での重症者、死者がほとんどいないのに、こういう(ワクチン接種で子供の死者や重篤者が出ても仕方がないといわんばかりの)認識だということには、驚きます。「初めて聞いた」との回答は、まだまだ情報が行き届いていないことを、知らされました。


希望が持てるニュースは、3回目の接種、子供への接種の即時中止を求める全国有志医師の会が、立ち上がったことです。


“全国有志医師の会共同声明

全国の有志医師の会は、新型コロナウイルス感染症対策の抜本的変更、及び新型コロナワクチン接種事業(3回目接種、5歳~11歳の子どもへの接種、妊婦への接種)の即時中止を強く求めます。”
(「全国有志医師の会 共同声明」全国有志医師の会ホームページ)
https://vmed.jp/

全国有志医師の会では、コロナ、コロナワクチン後遺症の相談ができる各県のクリニックも紹介しています。

“コロナ、コロナワクチン後遺症の相談ができるクリニック
コロナワクチン接種後の体調不良でお悩みの方は、全国有志医師会のクリニックがご相談に乗ります。お近くのクリニックをお探しの方は、ボタンをクリックしてください。“
(全国有志医師の会ホームページ)
https://vmed.jp/


泉大津市の南出市長の、「接種券を贈らない」決断も、すばらしいです。子供のワクチン接種について、親御さんにとって、真剣に考える機会になると思います。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8756d6ae49ee54b8634147d00c6d657f048af326


こういった皆様を、応援して参りたいと思います。
ちょっとの成果でもいい、これからも出来ることを続けて参ります。


今日も読んでいただき有難うございました。
私の居住地では、いきなり夏の暑さです。皆様、お身体にお気をつけて、どうぞお元気にお過ごしくださいませ。
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勇気ある情報発信にエールを送ります(2) [新型コロナ]

20220409blog DSC_2054.JPGスミレは春を代表する可憐な花、大好きな花のひとつです。


勇気ある情報発信にエールを送る第2回目は、5歳から11歳のワクチン接種を慎重にという意見広告を、新聞に掲載する運動を始めた「たけし社長」をご紹介します。

https://congrant.com/project/covidcnet/3908
(「新型コロナウイルス関連情報発信センター」ホームページ)

https://news.yahoo.co.jp/articles/34ec3d2b3eef848a00d2ab8c773fdcbfac1f1810
(デイリー新潮2022年2月24日記事『「子どもにワクチンは必要?」日経新聞など28紙に異例の意見広告を出した男性の正体 掲載料「2億5千万円」の意外な捻出法』)

https://www.dailyshincho.jp/article/2022/02241131/?photo=2
(写真)

最初の新聞広告は、昨年の11月30日で福岡の西日本新聞でした。最初の広告は、たけし社長の会社の内部留保から、全額出したそうです。一個人が投じた灯に、次々応援が寄せられ、2か月で2億円もの寄付金が集まりました。地方新聞からスタートした広告でしたが、全国紙の日本経済新聞にも出せるまでに至りました。

こういう見返りを求めない広告を掲載した動機は、デイリー新潮に書かれている通りですが、何のバックも無い一個人が、自費で広告掲載を始めたことに感動しました。さらに、広告の内容が厚生労働省のデータを元に、正確に淡々と語られていることも、感心いたします。

お時間のある方は「たけし社長」の動画もご視聴ください。
https://www.worldofgosen.com/2022/04/09/%E3%81%9F%E3%81%91%E3%81%97%E7%A4%BE%E9%95%B7%E3%81%AE2022%E5%B9%B43%E6%9C%8821%E6%97%A5%E7%86%8A%E6%9C%AC%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%9D%E3%82%B8%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%81%AE%E5%8B%95%E7%94%BB/
(世界のゴー宣ファンサイト『たけし社長の2022年3月21日熊本シンポジウムの動画』)

このように、情報の偏りを是正する広告掲載を勇気をもってはじめた「たけし社長」に心からのエールを送りたいと思っています。


ワクチンについて、問題なのは、世間に流れている情報が、偏っていることです。

あまり知らされていないことの一つは、政府が3回目接種を勧めているワクチンは、デルタ株のために開発されたものですから、オミクロン株や、その後の変異株に効果があるという証拠(エビデンス)が無いことです。感染予防の効果もありません。ワクチン3回目接種者でも感染しています。

このことは、何人もの人が、厚生労働省に直接電話をして得た回答です。厚生労働省はウソを言っていませんが、実は効果が無いことについて、積極的な情報発信をしないので、政府、マスコミは、効果があるような宣伝をしています。

政府は、重症化が防げると言いますが、オミクロン株になって、感染力が増大し感染者数は増加しましたが、重症者は減っていて、特に若年層はほとんどが回復しています。高齢者の場合はコロナでなくて、インフルエンザでも肺炎でも、寿命を迎えた人は亡くなります。それは自然の摂理です。元々重症化しにくくなっている新型コロナ感染症に対して、政府の重症化が防げるという根拠はあいまいです。それどころか、ワクチン接種している人の方が、実は感染率が高いというイギリス政府のデータもあります。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm40243610


新型コロナに絶対罹りたくない、罹るくらいならワクチンで死んだ方がましだと考えるなら話は別ですが、実際に感染予防にならない、重症化を防げるとは限らない、そんなワクチンを打つ意味は、すでになくなっているのです。

あまり知らされていない、もう一つの問題は、これまでのワクチン接種後の死者について、政府、厚生労働省がワクチン接種とは関係が無いという立場をとっていることです。厚生労働省の分科会は、ワクチン接種後の死者1、471人について、ワクチンとは関係なし、又は因果関係は不明(因果関係があると結論付けられた事例はない)と発表しています。因果関係ありと認められたケースは、ただの1件もありません。

下記引用の通り、「現時点において、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく」とされています。認定すれば補償の義務が生じるので認定したくないのでしょう。

“死亡例の報告について(資料1-3-1、1-3-2、1-3-3、1-8)
○対象期間までに、ファイザー社ワクチンについて1,430件(100万回接種あたり7.8件)、武田/モデルナ社ワクチンについて82件(100万回接種あたり2.1件)、アストラゼネカ社ワクチンについて1件(100万回接種あたり8.6件)の報告がありました。これまでの報告と比較して大きな変化はありませんでした。報告例のうち3回目接種後の事例については、ファイザー社ワクチン接種後の28件(100万回接種あたり2.2件)、武田/モデルナ社ワクチン接種後の16件(100万回接種あたり2.7件)でした。現時点において、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、3回目接種後の事例を含め、引き続き集団としてのデータを系統的に検討していくこととされました。“

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_hukuhannou-utagai-houkoku.html
(厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンの副反応疑い報告について」)


報告書の「因果関係があると結論付けられていない」(因果関係不明)は、「因果関係なし」ということではありません。分からないということです。それなのに、政府は「因果関係なし」というかのように3回目、4回目の接種を、積極的に推奨しています。さらにコロナ感染症では、ほとんど死者のいない、5歳~11歳の子供にまで、祖父母など周囲の高齢者に感染を拡げないという意味不明の理由で接種させようとしています。

「因果関係不明」となるにはわけがあります。ワクチン接種前に全身の精密検査を受けて、死亡後に解剖を行えば、ワクチン接種後の変化を知ることができ、影響があったことが推測できますが、そんなことをする人は、まずいません。また、元々検査を受けるほどの人は、基礎疾患がある場合が多いので、亡くなってもワクチンのせいではない、基礎疾患がたまたま悪化したとされてしまいます。厚生労働省の意のままに、いくらでも「因果関係不明」と言える仕組みになっています。


このように、感染予防効果のない、副反応があっても補償されないワクチンの3回目、4回目接種はしないというのが、もっとも賢明な選択だと思います。


なお、先日、反ワクチンを訴える団体のメンバー4名が、接種会場に無理やり押し入ったとのニュースが流れました。同団体は、全国規模のデモも行っているようです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1c252dfc557a9de4a4ce6d3675e6fffe480dffd5

焦る気持ちは分かりますが、行き過ぎた行為は慎むべきで、静かなデモに留めるのが、限度だと思います。

また、ワクチンの接種の問題を、ウクライナ問題に結び付けてロシア擁護の意見を述べる人がありますが、そのように関連付けることは逆効果で、かえって事の本質から、離れてしまうことを危惧します。新型コロナ感染症とワクチン接種の問題については、あくまでも科学者や現実のデータを元に、冷静に語り続けるのがよいと思います。

ウクライナの問題と、ワクチンの問題は、関連付けない方がよいというのが私の考えです。

今日も読んでいただき有難うございました。
あたたかくなって参りました。屋外ではマスクを外して、深呼吸をしながら、伸び伸び歩きたいと、切に思います。
皆様の、ご健勝を心よりお祈り申し上げます。
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勇気ある情報発信にエールを送ります [新型コロナ]

20220407blog DSC_2050.JPG三枝(ミツマタ)の花です。沈丁花(ジンチョウゲ)科なので、花の形が似ていますね。一年枝の樹皮は和紙や紙幣の原料になります。

前回のブログで、政府やマスメディアの偏った情報、圧力に屈しないで、必要と思う情報を勇気をもって発信し続けている人々について、取り上げたいと書きました。

第一に取り上げるのは、ワクチンを接種しないとの決断を促してくれた漫画家・小林よしのり氏です。

小林よしのり氏の漫画は、1993年7月に単行本で出版された『ゴーマニズム宣言』を皮切りに、『ゴーマニズム宣言差別論スペシャル』、『ゴーマニズム宣言スペシャル脱正義論』に始まり、戦争論1~3、新戦争論、台湾論、沖縄論、天皇論、大東亜論、主なものには、ほとんど眼を通して来ました。

小林よしのり氏は、漫画という表現媒体で日本の歴史に名が残る偉大な思想家の一人だと思っています。

小林氏の『ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論』は、1~5巻まで出版されています。この本で、新型コロナ感染症について、海外各国、特に欧米では多くの死者を出しているが、日本における死者は、例年のインフルエンザとほぼ同等であり、恐るるに足らないという基礎的な知識を与えられました。


その後の経過を見ますと、新型コロナ感染症の死者数は、2020年初めから2022年4月4日までの、累積が28、448人です。100年前のスペイン風邪は、2~3年続きましたが、全期間の死者は日本本土で45万人、当時日本だった朝鮮、台湾を含めて75万人でした。小林氏の、新型コロナウィルス感染症は恐るるに足らないという認識が正しかったことが、明らかになって来ています。

新型コロナウィルス感染症による死者が水増しされているということも、コロナ論で最初に知りました。最近になって、新型コロナウィルス感染症が直接の死因であるのは、第6波以降では約6割(それ以前は85%~80%)であるという、大阪市のデータが発表されました。他の疾病による死亡者でもPCR検査の結果が陽性であれば、コロナ死としてカウントされていたことがデータで実証されました。発表は大阪市ですが、全国的にそれほど差は無いと考えられます。6割~8割5分だとしますと、実際に「コロナで亡くなった」のは17、000人~24、000人余りとなります。スペイン風邪と比べたら0.04~0.05%です。

https://www.youtube.com/watch?v=OnhIGelV2-o
(【驚愕】4割も!?「直接的コロナ関連死」ではなかった。これはキチンと公表すべき事です。)
*動画語り手の野中しんすけ氏は、ほぼ毎日動画を発信しています。厚生労働省のデータを読み解く形で、ていねいに説明してくれています。


新型コロナ感染症による死者の中には、2類であるがゆえに保健所を介するという方式が、かえってマイナスに作用して治療が遅れたケースもあるということは、見逃せないと思います。

マスクは感染防止に役に立っていないことも、医学的に明らかになっています。それなのに、世の中ではいまだにマスクを外すことができずに、屋外の散歩や、中には車の運転をしながらマスクをしている人もあります。幼児や小学生のマスク常時着用は、痛々しくて見ていられません。本当に必要な人以外は、即時マスクを外すことが、健康の上からも、必要だと思います。


ワクチンについて、小林よしのり氏は、日本の医学者井上正康氏や、海外の情報により、mRNAの危険性を発信していたので、私も接種しないことに決めましたが、他の人が接種することについては、昨年初めの時点では、各人の人の自由意思で決めることであり、したい人はしてもよいとい考えでした。しかし1年経って、接種後の死者数が1、471人、重篤な副反応に苦しむ人数が6、631人という数値を見て、井上氏や海外の学者の予測が当たっていたことに呆然としています。今は、コロナの感染予防にならない、接種を繰り返せば免疫力低下が起こり、かえって罹患しやすくなるようなワクチンは、誰にとっても接種しない方がよい、という考えになりました。

小林よしのり氏の『コロナ論』は、歴史に残る名著だと思います。新型コロナワクチンに関する基礎知識を教えてくれた小林氏のコロナ論1~5巻の執筆・出版という情報発信に、深く感謝すると同時に、コロナ以外でも時代を先取りする今後の執筆活動に期待し、心からのエールを送りたいと思います。


今日も読んでいただき、ありがとうございました。
私の居住地では、桜が葉桜になり始め、桜以外にも美しい花々が街に溢れています。数日前訪れた森林公園では、オタマジャクシが群れになって、うれしそうに泳いでいました。街を歩いていて、進学で新しい門出を迎えたらしい少年少女に会うと、こちらもウキウキします。
皆様にとって、希望に満ちた4月でありますよう、お祈り申し上げます。
タグ:漫画家
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インフォームドコンセントが大切 [新型コロナ]

20220328blog DSC_2035.JPG写真を見てこれは何、気持ち悪いと思われた方があったら、いきなりいつもと違う写真を貼ったことをお詫びします。初めて見る方は、びっくりされたかも知れません。そういう方は、写真を見ないで、本文からお読みください。

一昨日、近くの緑地に行ってきました。日当たりのいい水路にヒキガエルの卵を見つけました。私は幼いころ、おたまじゃくしを飼っていたので、とても懐かしく思います。暖かい日が続いたので、今ごろは、しっぽが出て、チョロチョロ泳いでいることでしょう。


桜も一気に開花して、春の息吹がそこここで感じられます。寒かった冬が、一気に遠くなり、活発な生命の輝きが見られます。縮こまっていた動物も植物も虫たちも、内側からの、伸びよう、開花しようという働きで活動を始めました。人間にも、同じような働きが宿っていると思うと、気持ちがはずみます。


新型コロナウィルス感染症は、発生から3年目を迎えました。日本ではオミクロン株の流行が続いていますが、世界的に何とか終息に向かおうという様子がうかがえます。一日も早く日常が取り戻されてほしいと思います。

これまで新型コロナウィルス感染症で亡くなられた皆様の御冥福を心よりお祈り申し上げます。重篤になられた方々にお見舞い申し上げ、後遺症が残っていらっしゃる方々のご快癒を心より祈念申し上げます。


当ブログでは、昨年の7月6日から今日まで、7回にわたって、新型コロナウィルス感染症について、取り上げて参りました。
https://onkochisin.blog.ss-blog.jp/archive/c2306271310-1

年頭に当たって、振り返ってみます。昨年のブログを読むと、新型コロナの予防注射、接種後の後遺症についての懸念から、あえてコロナについて、発言し始めたことが分かります。あれから8か月と20日経ちました。

私は元々、ワクチン全般について反対論者ではありません。積極的に接種を勧めることはしませんが、接種が必要と思う人は自由意思で接種してよいものと考えています。

しかし、今回のワクチンについては、従来のワクチンとは異質のもので、はっきりと分けて考えなければならないと思います。

私自身、8か月と20日を経て、昨年抱いたワクチンに関する不安が的中したことに、驚いています。

当ブログを読んでくださる方の中には、3回目接種をすまされた方もあると思います。これから接種をしようと思っていられる方、5歳~11歳の子供さんの1回目接種、10代の子供さんの3回目接種を考えている方もあるでしょう。そういった方々には、多くの情報を集めてよくよく考えた上で、慎重に行動されることを、強くおすすめします。

一つの例をあげます。

2021年7月7日付けの新型コロナウィルス感染症による累計死者数は1万409人でした。
2022年3月27日現在の、累計死者数は2万7790人です。
この8か月と20日で、1万7381人増加しました。

この数値は、他の病気で亡くなったのにPCR検査が陽性だったためコロナ死者にカウントされた方が含まれるので、コロナが直接の死因だった方は6割だと、奈良県のホームページに公表された表を元に、則武謙太郎氏(心理カウンセラー)が解説した動画があります。コロナが直接の死因は、累計死者数より少ないということは、前々から言われていたことで、則武氏の動画がそれを説明してくれています。
https://www.youtube.com/watch?v=GwXb9-rEdsk

これを当てはめると、この8か月と20日間に増加した死者数1万7381人のうち、コロナが直接の死因で亡くなった方は、約1万人ということになります。

同じ期間の、ワクチン接種後の死者数と比較してみます。2021年2月8日からデータを取り始めた接種後の死者数は、2021年7月2日まででの5か月間で556人でした。それから8か月と20日を経て、2022年3月18日、厚労省分科会の発表では、1571人です。同じ期間に約1000人の方々が、亡くなられたことになります。

厚労省はこれらの死者と、ワクチン接種との因果関係を不明としていますが、「不明」は、「因果関係が無い」ではありません。他に通常と変わったことをしていないのに、ワクチン接種後に次々に亡くなれば、ワクチンが原因ではないかとの疑いは濃厚です。

いのちの重さを簡単に比較できませんが、8か月間に1万名が亡くなられた感染症を防ぐためのワクチン接種の副作用で、同じ期間にその10分の1に当たる1000名が亡くなられたとしたら、それはワクチンの役割としてどうなのだろうかと、疑問を持たずにいられません。

ワクチンで感染症の死者数が抑えられたという意見もありますが、世界を見れば、ワクチン接種者の比率が低いのに、かえって早く感染が収まった国(インド)もあり、4回目まで接種しているイスラエルで感染爆発が起きているというデータもあります。


何より、今回のワクチンは、2023年まで、治験が終了していません。治験が終了していないということは、効果があるかどうか、将来にわたって、どのような副作用があるかが、「効果と安全性が確認されていない」ということです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu1.html


医療を受けるには、インフォームドコンセントが大切だと思います。新型コロナワクチンのように、国と医療機関が副作用について十分な情報を提供しないまま接種だけを推奨している現状には、インフォームドコンセントが守られているのかという疑問を感じます。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu3.html

このように政府が提供する情報、マスメディアの情報が偏っている現状に対して、様々な圧力に屈しないで、必要と思う情報を発信し続けている方々があります。そういう方々の努力と熱意には頭が下がり、日本の将来を考えて、勇気を持って情報発信していらっしゃることに、希望を覚え、感動しています。次回は、そのような方々の話を取り上げたいと思います。


今日も読んでいただき有難うございました。
皆様が、お健やかな日々と過ごされますよう、心よりお祈り申し上げます。

タグ:医療 健康
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天皇のお言葉(1)―第44代・元正天皇 [元正天皇]

20220324 blogDSC_2040.JPG昨年まで、『古事記』、『日本書紀』を読みました。『日本書紀』は神代から持統天皇までの記録です。その後に『続日本紀』が続くので、持統天皇の次はどうなるのか知りたくなり、『続日本紀』を読み始めました。

久しぶりに、歴史上の天皇のお言葉を題材に文章化することに緊張を覚えます。なるべく抵抗なく、天皇のお言葉を語りたいと思っていますが、口に出さない、文字化しない時間があくと、私でも、知らない間にハードルができることを、考えさせられます。何ごとも、続けることが大切なのですね。


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“『続日本紀』は、『日本書紀』についで編纂された、いわゆる勅撰(天皇の名による編纂)の史書である。”(pⅴ)
(編注 直木考次郎他 『続日本紀1』(全4巻)東洋文庫 457)

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『古事記』、『日本書紀』は書き下し文でしたが、『続日本紀』は、口語訳なので、だいぶ勝手が違います。好奇心だけで、ともかく読み始めました。読み慣れてくると、なかなか興味深い内容です。

第44代・元正天皇の御歌は、これまで当ブログでも3回、取り上げました。
https://onkochisin.blog.ss-blog.jp/archive/c2306218719-1

元正天皇は、第43代・元明天皇の皇女で、第40代・天武天皇の御孫にあたられます。
御在世:680~748(崩御69歳)、御在位:715~724(36歳~45歳)です。

第40代・天武天皇の皇太子だった草壁皇子が早逝され、皇太子たる、草壁皇子の皇子(後の第42代・文武天皇)が幼かったため、天武天皇のお后、持統天皇が御位を継がれました(第41代)。しかし、第42代・文武天皇は即位後3年で亡くなられたので、草壁皇子のお后・文武天皇の母君・天智天皇皇女であられた阿閉皇女(あへのひめみこ)が、第43代・元明天皇として御位につかれました。元明天皇が譲位なさりたかった715年、文武天皇の御子の首皇子(おびとのみこ)が15歳と若かったため、文武天皇の姉である氷高皇女(ひたかのひめみこ)が即位され、第44代・元正天皇となられました。

元正天皇の御在位は9年間でした。そのあと、首皇子が、24歳で御位を継がれて、第45代・聖武天皇となられました。

元正天皇の御在位中の詔(みことのり)では、災難が起こった年のお言葉が心に響きます。養老五年(721)2月に地震があるなどの不思議な兆候があったときの詔です。

*****

“癸巳(十六日)(中略)
朕は徳が少なく、民を導く充分な才能もない。早朝から起きて〔その方策を〕求め、夜寝についても〔このことを〕思い続けている。身体は宮中の奥深い中にあっても、心は人民のもとにある。汝らに〔政治を〕任せなければ、どうして天下〔の民〕を導いてゆくことができようか。〔ついては〕国家のことで、万事に有益なことがあれば、必ず〔朕に〕奏上するように。もし〔朕が〕聞きいれないようなことがあれば、何度でも厳しく諫めてほしい。汝らは〔天皇の〕面前では服従し〔たように見せかけ〕て、退出した後で陰口をいわないようにせよ。
甲午(十七日)〔天皇が次のように詔した。
世の諺(ことわざ)では、申年には常に災いがあるというが、これはそのとおりである。去る庚申の年(養老4年=720年)には、天の咎めの印がしばしば現れ、洪水と旱魃が両方ともおこり、庶民はさすらい没落して、秋の収穫も不作で、国中が騒然となり、総ての人が苦労した。(中略)
古い典籍に尋ねてみると、王者の政令が事にそぐわない時に、天地が〔それを〕きびしく戒め責めて、咎めのしるしを示すのだとある。あるいは道に外れた行いがあるために、天災がおこっているのであろうか。今、汝ら臣下の者たちは、高位にあり任務も重大である。どうして忠誠を尽くさないでよかろうか。故に、〔朕の出す〕政令に不都合なことがあれば、総て上申し、〔それを〕遠慮して避けてはならない。まっすぐに考えていることを総て表し、隠してはならない。朕が〔その上申書を〕自ら読むつもりである。
そこで公卿たちは、この話をうけたまわって退出し、各々所管の漢詩に命じて意見を言上させた”(pp226~227)

(編注 直木考次郎他 『続日本紀1』(全4巻)東洋文庫 457)

*****

「国家のことで、万事に有益なことがあれば、必ず〔朕に〕奏上するように。もし〔朕が〕聞きいれないようなことがあれば、何度でも厳しく諫めてほしい。」「〔朕の出す〕政令に不都合なことがあれば、総て上申し、〔それを〕遠慮して避けてはならない。まっすぐに考えていることを総て表し、隠してはならない。」と、公卿の提言を求めておられます。

当時の天皇は、今日と違って、政治の実権を持っておられる為政者でした。臣下に、忌憚のない意見を求められ、政治に反映させるという、1300年前の女性君主の堂々たるお言葉に、感銘を覚えました。


今日も読んでいただき有難うございました。

昨日、緑地に散歩に行ったら、ガマガエルの卵がありました。あたたかさが続けば、近々、おたまじゃくしの群が見られるでしょう。

皆様に、希望に溢れた日々が訪れますよう、お祈り申し上げます。
タグ:続日本紀
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あるべきやうわ(明恵上人) [明恵上人]

20220323 DSC_1974.JPG皆様に、新年のご挨拶も申し上げないまま、ご無沙汰しておりました。
皆様、よいお年を迎えられたことと存じます。本年もよろしくお願い申し上げます。
新しい年を迎えて、気がついてみれば、早や3月になってしまいました。
年末から、ワクチンの5歳~11歳接種のこと、その他の諸々が重なって、情報のインプットとfacebookでの情報の拡散に、夢中になっているうちに日が過ぎました。
今日から、心をあらためて、1日置きぐらいを目途にブログを更新して参りたいと思います。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

年頭に当り、「あるべきやうわ」ということを考えました。

「あるべきやうわ」は、明恵上人のお言葉です。明恵上人は、1173年(承安3年)生まれ、鎌倉時代前期の華厳宗の僧です。私も詳しく知るわけではなく、もっぱら、白洲正子著の『明恵上人』を読んで、そのお人柄をしのんでおります。

今年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の北条義時と同時代ですから、いずれ大河ドラマにも出て来られるかも知れません。


今日は、石水院(栂尾(とがのお)山高山寺)の壁にかけられているという、掛板に書かれた文字「阿留辺幾夜宇和(あるべきやうわ)」について、思ったことを書きます。

白洲正子氏の著書『明恵上人』には、次のように書かれています。

*****

“[掛板は]明恵の直筆と称されるもので、はじめは白木の板に、墨で書いてあったのでしょうが、現在では漆をぬった上に、胡粉で、「阿留辺幾夜宇和」と書き、酉の刻(午後五時―七時)から、翌日の申の刻(午後三時―五時)に至る、勤行の次第が記してあります。
 詳細はここでは省きますが、それを見ると高山寺内の生活が、いかに充実したものであったか、想像がつきます。その後につづけて、学問所や持仏堂で守るべき行儀作法のことが書いてある。一、聖教の上に数珠や手袋をのせてはならない。一、円座の上に草紙のたぐいを置いてはいけない。一、夏は硯の水を、常に替えるべきである。文机の下に、お経を置くな、筆を口でなめるな、等々、掃除の仕方から、ふきんの始末に至るまで、ことこまかに教えている。また、この中にはありませんけれど、別の所では厠における作法まで記し(伝記)、厠が汚れているのは見苦しい、高山寺を訪れた人々が、この寺は居心地が悪いなどと思われては、勿体ないかぎりである。その程度のことは、皆で見つけ次第、きちんとすべきである“(p99)

(白洲正子『明恵上人』講談社文芸文庫)

*****

明恵上人に心惹かれたのは、「夢の記」と「樹上座禅図」からです。私も子供のころから、夢を見ることが多く、朝見た夢で、時には励まされ、時には進む方向を決めたということもあります。また、子供のころ木登りが大好きだったので、樹上座禅図を一目見て、こんな座禅をしたいと思いました。これはまだ実現していません。

今年は、身近な生活の中に、高山寺にはとてもおよびませんが、「あるべきやうわ」、居心地のよさを整えることを目標にしたいと思います。年の終わりにどれだけ実現できるかが楽しみです。

新型コロナウィルスのこと、皇位の安定継承のこと、徐々に世の中が動き始めています。今年は日常生活をていねいに送りながら、自分の等身大で出来ることを、地道に行って参りたいと思います。

今日もブログを読んでいただき有難うございました。

桜も開花し始めました。皆様にとって、明るい春が訪れますよう、お祈り申し上げます。

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今年1年ありがとうございました [ブログについて]

DSC_197920211231blog.JPG今年1年、私の拙いブログを読んでいただき、感謝に堪えません。本当にありがとうございました。

新型コロナウィルス感染症の問題など、色々なことのあった1年でした。来年の、早期の収束を祈ります。

皇室に関しては、来年こそ安定的な皇位継承に向けた具体的な方策が決まることを願っています。そのために出来るところで、努力を続けたいと思います。

「愛子さま 皇太子への道」サイトでは、【参加型企画】として、愛子さまを想う絵馬&愛子さま宛の年賀状を募集しています。よろしかったら、ご参加ください。

https://aiko-sama.com/archives/9019


皆様、どうぞ、それぞれよいお年をお迎えくださいませ。来年もよろしくお願い申し上げます。
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
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上皇陛下米寿の御誕生日をお祝い申し上げます [上皇陛下]

昨日、12月23日、上皇陛下は、歴代天皇で初めて88歳の米寿を迎えられました。上皇陛下の御誕生日を心よりお祝い申し上げます。

上皇陛下の側近(上皇職)より、御近況が発表されました。


[黒ハート][黒ハート][黒ハート](以下引用)

上皇陛下は、今年88歳の米寿をお迎えになります。

新型コロナウイルスの感染拡大により,この1年は皇居にある宮内庁病院と生物学研究所以外へのお出ましを控えられ,仮御所で上皇后さまと静かにお過ごしになりました。

幸いご体調に大きな問題はなく,お健やかに穏やかな日々を送られています。(中略)

ご譲位により,公的なご活動からは離れられましたが,日々のご生活の中で,今も変わりなく,苦労や困難の中にある人々を案じ,それを支える人々の活動に思いを致され,人々の幸せと社会の安寧を願っていらっしゃいます。(後略)

(「上皇陛下のご近況について(お誕生日に際し)(令和3年)」宮内庁HP)
https://www.kunaicho.go.jp/joko/press/r031223.html

[黒ハート][黒ハート][黒ハート](引用終わり)


上皇陛下の御日常を読ませていただきました。宮中祭祀が行われる間、御慎みになっていらっしゃることに、感慨を覚えました。


[黒ハート][黒ハート](引用はじめ)

宮中祭祀については,ご在位中はもとより今も引き続き一番大切にお考えで,祭祀が行われる間,両陛下はいつも静かにお慎みになっていらっしゃいます。今年も新嘗祭に際し,両陛下は天皇陛下の出御(しゅつぎょ)に合わせてお慎みの時を過ごされ,暁の儀が終了する深夜までお慎みをお続けになりました。
(前掲HP)

[黒ハート][黒ハート](引用終わり)


終戦記念日など先の大戦に関わる日、そして戦後の2つの大震災の発生日に、黙とうをなさっておられることを拝し、ただ有り難く感動いたしました、


[黒ハート][黒ハート](引用はじめ)

沖縄県慰霊の日,広島・長崎原爆の日,終戦記念日並びに阪神淡路大震災及び東日本大震災の発生日には,今もテレビ中継に合わせて,上皇后さまと共に黙祷をなさっています。
(前掲HP)

[黒ハート][黒ハート](引用終わり)


今も続けていらっしゃる上皇陛下の国民を思う深い御祈りに感謝申し上げます。

パラリンピックの歴史、長年のハゼの御研究のことも読ませていただき、上皇陛下のこれまで積み重ねていらした御歩みに思いを馳せました。

上皇陛下が、ますますお健やかに、上皇后陛下と穏やかな日々と過ごされますことを、心よりお祈り申し上げます。

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皇室はマスコミに反論できない [皇室]

DSC_189620211018blog.JPG
神道学者、皇室、天皇研究者 高森明勅氏が、先月末、『「女性天皇」の成立』(幻冬舎新書)を出版されました。女性天皇を考えたい人に一読の価値ある1冊です。


眞子さま、小室圭さんのご結婚について、賛成の報道とともに、反対とバッシングも聞かれます。

過去には、上皇后・美智子様、皇后・雅子様のバッシングが繰り返されました。

その理由について、皇室の名誉を守る法的保護が機能していないことを、高森明勅氏がブログに書いています。


☆☆☆


皇室の方々の名誉・尊厳を守る法律上の保護が、建前はともかく、事実において存在していない。最低限、こうした異常な状態は速やかに解消されるべきだ。


《皇族は事実上、告訴できない》

国民には、刑法に名誉毀損及び侮辱を罰する規定がある(第230条・第231条)。

ところが、皇室については以下の通り(同第232条)。天皇・皇后・皇嗣などの場合は、内閣総理大臣が代わって告訴する。その他の皇族は国民と同様に自ら告訴する。


しかし、皇族がご自身で直接、国民を訴えるというのは、果たしていかがか。この点について、政府の見解は次の通り。


「皇族という御身分の方が一般の国民を相手どって原告・被告で争われるというようなことは、これは事実問題としては考えさせられる点が非常に多いですから、まああまりないと思います」

(昭和38年3月29日、衆院内閣委員会での瓜生順良宮内庁次長の答弁)


これは、皇族は事実上、“告訴できない”と言っているに等しいだろう。


《天皇などの告訴権は代行されず》

では、天皇などの場合はどうか。

内閣総理大臣が天皇などに代わって、適切に告訴権を行使しているのか、どうか。

しかし、私が首相官邸及び宮内庁に過去の事例を確認した限り、実際に内閣総理大臣が告訴権を代行した気配は無い。両者共、1例も具体的に答えることができなかった。


「中央公論」昭和35年12月号に、紹介するのも憚られるが、当時の皇太子・同妃(上皇・上皇后両陛下)の首が切り落とされる場面を描いた深沢七郎氏の「風流夢譚」が掲載された時は、さすがに政府内部で告訴を検討する声が出たようだが、結局、告訴には至っていない。


以上から、刑法の名誉毀損・侮辱罪は皇室の方々について、現実的には全く機能しないことが分かる。つまり、皇室の尊厳・名誉を守る法的な保護は無いということだ。


《「象徴侮辱罪」の可能性》

私は勿論、少しでも皇室を貶める言説があれば、ことごとく強権的に取り締まれ、と主張しているのでは“ない”。そんなことをすれば、むしろ皇室への素直な敬愛の気持ちが損なわれるし、何より皇室の方々が悲しまれるだろう。言論・表現の自由は、もとより最大限、尊重されるべきだ。


そうではなくて、ほとんどあらゆる自由と権利が制約された状態にある皇室の方々に対し、一部の心ないメディアやネット上の「匿名の群れ」によって、確かな事実に基づかない一方的なバッシングが繰り返されている状況の中で、法的保護が実態としては皆無の状態をそのまま放置することが、果たして人道上も許されるのかを問うているのだ。


(「皇室の名誉・尊厳を守る法的保護が事実上、存在しない異常さ」10月5日 高森明勅公式ブログ)
https://www.a-takamori.com/post/211006

☆☆☆


皇室が反論できないことを、一部の心ないメディア、ネット上の実名、匿名の群れと、それを無批判に信じた人々が知っていれば、今回のような混乱は避けられたと思います。


高森氏は次のように述べています。

「国民には、刑法に名誉毀損及び侮辱を罰する規定がある(第230条・第231条)。

ところが、皇室については以下の通り(同第232条)。天皇・皇后・皇嗣などの場合は、内閣総理大臣が代わって告訴する。その他の皇族は国民と同様に自ら告訴する。」

『政府の見解は次の通り。


「皇族という御身分の方が一般の国民を相手どって原告・被告で争われるというようなことは、これは事実問題としては考えさせられる点が非常に多いですから、まああまりないと思います」』


事実上、皇族が一般国民を相手どって告訴など出来ないということです。

バッシングする人々は、小室さんが、マスコミ報道の様々な問題に答えて来なかったことを非難します。唯一発表された28枚にわたる文書を、長すぎる、誠意が無いと決めつけています。

私は28枚の文書を全文読みました。 全文を読んで、この人はウソをつくような人ではない、誠実で真面目な人だと感じました。長すぎると評する人がいますが、それまでのマスコミの膨大なデマ報道に比べれば、少なすぎるくらいです。

その都度逐一反論しなかったのは、できなかったからです。小室さんは皇族ではありませんが、眞子さまと婚約中ですから、自分の発言が皇室に与える影響を慮って、いちいち反論できないのがあたりまえです。考えた末に、言葉を慎重に選んで発表した文書が長くて読めない人は、自らの読解能力の不足を恥じるべきです。

メディアは皇室が反論できないことを知らないはずはない。小室さんの立場を推し量れる記者はいなかったのでしょうか。知らなかったのならジャーナリスト失格です。 知っていて、真実より利益を優先したのなら、ただの金の亡者でジャーナリストを名乗る資格はありません。

ご結婚を目前にして、ようやくまともな見解を語るメディアが現れたことは、歓迎すべきことです。ご結婚されれば「めでたしめでたし」で終わりにしたいところです。ことが終わればすべてを水に流すのは、日本人の美点でもあります。

しかし、一方的なバッシングが続いて、罪のない人を悪人に仕立てたこと、雪崩のように皇室のイメージダウンの記事が氾濫したことの反省が無ければ、また同じことを繰り返すでしょう。今後の対処を考えるために、反省が必要です。

大きな問題は、皇室に無関心な多数の国民です。無関心よりも関心を持つ方がよいというのは、故高円宮殿下のお言葉でした。

今回、皇室に関心を持った人たちが、皇室への接し方、距離の取り方が分からずバッシングの方向に走ってしまったのは残念なことです。けれども楽観的に見れば、従来皇室に「無関心」だった人たちが「関心を持つ」に進歩したから、その中の何人かは正しい知識を持つことで、皇室に礼節を備えた人たちに生れかわれるかも知れないと期待しています。そのために皇室と国民の良いあり方を広く話題にして行きたいと思う次第です。

ヤフーコメントでは、もう皇室は無くなってもいいという意見もあります。けれども、皇室が無くても日本は今のまま続くだろうと思ったら大間違い。皇室が無くなり、一つにまとまらなくなった日本は、アメリカの51番目の州になるか、中国の属国になる可能性大です。今のように治安が良く、文化的にも世界に親しまれる国でなくなることは確実です。

過去にさかのぼれば、昭和天皇の御聖断がなく、終戦のタイミングが延びていたら、日本はアメリカとソ連の支配地域で、北日本、南日本に分割されたでしょう。

明治維新でも、フランス側とイギリス側に分裂していたら、今頃、日本は両国の支配地域になっていたかもしれません。

天皇を中心に一つにまとまるのは、日本人の叡智のたまものなのです。安易になくしたら、日本が日本でなくなります。

皇室をなくさないために、どうしたらよいでしょう。もはや自分が何もしなくても皇室は存続するという、安易な考えでは存続できません。

高森氏は、文化放送の【田村淳のNewsCLUB】で、現在の皇統継承の危機は1500年ぶりの危機であると話しています。
https://www.youtube.com/watch?v=9fX2mm-0hXs

分かりやすく要点がまとまった放送なので、よろしかったらお聴きください。

皇室を存続させるために何をしたらよいのか。 一人一人が真剣に考える時は「今」、1500年ぶりの危機を迎えている、「今」だと思います。

私も、自分に何ができるのか、さらに考え、行動していきたいと思います。


今日も読んでいただきありがとうございました。
今日が皆様にとって、より良い一日でありますよう、お祈り申し上げます。
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竹田恒泰氏に操られた人々―小室さんバッシングの背景 [皇室典範改正]

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眞子内親王のご結婚の日取りも決まり、今後の日程が発表されました。

今後の日程(10月15日宮内庁発表)

10月18日 小室さん 秋篠宮ご夫妻にあいさつ

10月19日 眞子内親王、皇居・宮中三殿参拝*

10月22日 天皇・皇后陵陛下にあいさつ*

10月25日 上皇ご夫妻にあいさつ

10月26日 婚姻届け提出後、都内ホテルで記者会見

*「朝見の儀」など、取りやめとなった結婚関連儀式の対応。

略式であっても、宮中三殿参拝、天皇・皇后両陛下にあいさつが行われることをうれしく思います。 ご結婚を心よりお祝い申し上げます。


マスコミとネットの世論誘導により小室佳代さん、圭さんが悪人だというイメージが広まりました。(ご結婚が決まってからは、一部を除くマスコミは手のひら返し、ご結婚賛成、容認の論調に。ハシゴを外されたと思う人もあるようです。)

小室佳代さん、圭さんの記事を読むとマスコミのいい加減さが見えて来ます。誰にもある小さなミス程度のことを、毛を吹いて傷を求める如く大げさに書きたてる。加えて根拠のないうわさ、デマ、フェイクニュースを流す。火のないところに煙を立てたことが、次第に明らかになるでしょう。

印刷媒体は証拠が残りますが、証拠が残りにくいネットでは、いっそう悪辣な情報操作をする。その結果、多くの人が洗脳されて、ごく普通の人を悪人や犯罪者に仕立てることに、恐ろしさを感じます。過去をかえりみれば、オウム真理教の洗脳、古くはヒトラーのファシズム。こうしてウソが広まり、無実の人が甚大な被害を受けることの恐ろしさを感じました。

私個人としては、眞子さまがご結婚されてめでたしめでたしとしたい、今さら余計なことを書きたくないです。しかし日本の未来を考えると、騒動の原因をあいまいにしせず、記録にとどめることが必要であると思い、あえて書き留める事にしました。

今回は竹田恒泰氏に焦点を当てます。竹田氏に個人的な恨みはありません。しかし、このまま見過ごせば、日本と皇室の将来を傷つけた悪人を、いつまでものさばらせることになります。竹田氏と彼を担ぎ上げた人たちに、大いに反省を促したいと思います。


竹田恒泰氏は、インフルエンサー(ネットを通じて多大な影響を与える人)です。その竹田氏が、竹田チャンネルというyou tube動画で、ざっと数えただけで20回以上、小室さんのバッシング動画を流し続けました。(以下の動画を表示した上で、関連する動画リストを、私自身が数えたものです。)

https://m.youtube.com/watch?v=zZFLXNU4aUg

20以上の動画の視聴回数は、各々10万から70万回。竹田氏単独の動画、竹田チャンネル、でこれだけの影響を与えています。他者のインタビュー動画も加えたら大変な影響力でしょう。

私が出入りしている掲示板でも竹田氏の熱烈な支持者が動画を拡散し、宮内庁にご結婚反対のメール投稿を呼び掛けていました。掲示板の中では反論しました。コップの中の嵐ですが。

竹田氏の作戦が功を奏し、有識者会議の結論が、女性宮家創設を検討しないとされました。竹田氏は、作戦勝ちだと言わんばかりに大喜びでした。以下は東スポWebの記事です。


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明治天皇の玄孫で政治評論家の竹田恒泰氏(45)が、秋篠宮眞子さま(29)との結婚問題渦中の小室圭さん(29)を〝絶賛〟した。

 竹田氏は21日、自身のユーチューブチャンネルを更新し、菅義偉首相が皇位継承問題をめぐり有識者会議を立ち上げ、議論したというニュースについて私見を述べた。

 同会議では今後の継続審議を確認しつつも、皇位継承は「男系男子を尊重した上で皇族数を増やす」と結論。これに竹田氏は小室さんを「KK」と表現した上で「KK現れたから女性宮家の話が吹っ飛んだ。(中略)

(有識者会議で)「現状維持だが、議論は深めていかなければならない」という結論になることを危惧していたが、実際は「男系男性を尊重」と明記された。


[以下竹田氏の発言を記事から抜粋]

「女系天皇、女性天皇、女性宮家、皇女制度もKKで吹っ飛びましたよ。」

「KKの破壊力すげー。よく(議論を)ぶっ壊してくれたよ。私は15年も前から言ってた。『女性皇族が変な男連れてきたらどうするんですか』」

「有識者会議なんて客寄せパンダ。政府が最初から答えを決めてて、有識者呼んでみんなで結論付けたことにしてるだけ。つまりこれが菅さんの頭の中の答え。女性宮家認めたら内閣吹っ飛びますからね」

(『竹田恒泰氏が小室圭さんを絶賛 女性宮家の議論が後退「KKのおかげ」「全部吹っ飛んだ」』東スポWeb  2021年06月23日 18時39分)
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/3336159/

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竹田恒泰氏が、女性天皇、女性宮家、女系天皇反対の政治目的に、小室さん母子を最大限利用したことを、正直に告白しています。竹田氏は政治的意図で、罪のない一般庶民を、悪人に仕立て上げたのです。

眞子さまがもしもご結婚をあきらめていたら、人生をめちゃくちゃにされた小室さん母子はどうなったでしょう。眞子さまの選択は、その意味でも、賢明だったと思います。

有識者会議「客寄せパンダ」発言も、政府のこともバカにし切っています。しかし「女性宮家認めたら内閣吹っ飛びますからね」と、裏事情を暴露するのは、馬鹿正直というべきか、愚か者というべきか。菅首相だって、俺の思い通りになるんだぞと、言わんばかり。まったく情けない内閣ですね。

こういう品のない恥しらずの奸物を「宮様、宮様」と持ち上げた人たち、情報を拡散した団体(N会議など)。時が経ち、真実が明らかになったら、道義的責任は免れません。人間は見過ごしても、おてんとうさまが見てござる。覚悟を決めておくとよいでしょう。

なぜ、竹田恒泰氏が影響力を持ちえたのか。考えて見ました。


1、 旧皇族、宮様、血筋、家柄になびいてしまう、日本人の体質

① 旧宮家の子孫に過ぎないのに、「宮様、旧皇族」と錯覚させた、詐欺的手腕。
② 明治天皇の玄孫という肩書。(女系の玄孫なのに!)

2、 日本の古典、皇室の知識を悪用
① 古事記、日本書記を利用して、愛国者のふりをした。
② 皇室の知識を利用して、尊皇家のふりをした。

竹田氏のファンは、古事記、日本書紀などの古典や皇室の知識を得た喜びに、知らなかったことに眼を開かされたと、恩義を感じたのかも知れません。恩義と、無批判で支持者になることは、分けて考えるべきでしょう。詐欺師の操り人形になるようでは、知識は何の役にも立ちません。


[教訓]

1、血筋、家柄がよくても全面的に信用するな。中には詐欺師も犯罪者もいる。
2、古典や皇室に関する知識が豊富でも、愛国者、尊皇家であるとは限らない。

世の中、色々と勉強になります。


今日も読んでいただき、有難うございました。
すっかり秋になり、柿が色づいています。
皆様、お身体に気をつけて、豊かな実りの秋を満喫してください。

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秋篠宮さまと眞子さまがパラグアイ政府から勲章を授与 [秋篠宮家]

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秋篠宮さまと長女眞子さまが、10月5日、南米パラグアイから、勲章を贈られたという、明るいニュースです。

秋篠宮さまは日本人移住70周年の2006年、眞子さまは日本人移住80周年の2016年にパラグアイを公式訪問されました。眞子さまの歓迎会や記念式典に出席されたご様子を拝見し、25歳のうら若い女性皇族が、お一人でこのような国際親善に臨まれるのは、たいへんなプレッシャーではないのかと拝察いたしました。 パラグアイの方々に囲まれて微笑まれる眞子さまの気品あふれるご様子に、皇室の素晴らしさを思い、感動をあらたにいたしました。


☆☆☆

秋篠宮さまと長女眞子さまは5日、南米パラグアイから同国最高レベルの勲章「国家功労勲章特別大十字型章」を贈られた。

 秋篠宮さまは日本人移住70周年の2006年、眞子さまは80周年の16年にパラグアイを公式訪問。歓迎会や記念式典に出席され、移住地で日系人と懇談するなど両国間の親善に貢献した。こうした経緯をふまえ、今年は85周年にあたることからパラグアイ側から「友情、親近感の証しとして贈りたい」との希望があった。

 この日、同国のラウル・アントラ駐日大使が赤坂御用地(東京都港区)の赤坂東邸を訪れて秋篠宮さまと眞子さまに勲章を手渡した。大使と懇談した秋篠宮さまと眞子さまは訪問時の歓迎に感謝し、両国の相互理解が深まることを願っている様子だったという。
(『パラグアイ政府が秋篠宮さまと眞子さまに勲章 「友情の証し」』毎日新聞10/5(火) 19:30配信)
https://news.yahoo.co.jp/articles/46105a9d18d6849ae743ed3f7a0f8232009930ae

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眞子さまが勲章を受け取られた時のお写真を拝見しますと、マスクのために眼から上しか分かりませんが、それでもお喜びのお気持ちが伝わって参ります。


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(時事通信10/5(火) 17:31配信)
https://news.yahoo.co.jp/articles/69131e2aad1c7e21db3c0a3a358934e50b036f64

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日本から移民でパラグアイに渡った日系人の皆様との出会いを眞子様は、帰国後の会見で、「訪問した先々で思い出深い出会いがありました」と述べていらっしゃいました。


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パラグアイでは,訪問した先々で思い出深い出会いがありました。首都アスンシオンでは,独立の家(歴史博物館)や観光情報センター,日本パラグアイ学院や泥博物館(民俗博物館)を訪問し,パラグアイ・日本・人造りセンターで開催された歓迎式典に出席いたしました。(中略)

パラグアイ日本人移住80周年記念式典と祝賀会は,誠に盛大なものでした。

本80周年には,パラグアイ国と同政府による日系社会の貢献に対する感謝,そして,日系社会による自分たちを受け入れてくれたパラグアイの人々に対する感謝,という双方の思いが込められていると伺っておりました。これらの催しに参加された方々の間に強い絆を感じ,このような特別な年を祝う場に出席できたことを幸せに思いました。(中略)

ご高齢の方から私と同年代の方まで,日系社会の様々な方々と,移住への思いや現在の生活,お仕事や活動など,いろいろなお話ができましたことは,忘れられない思い出となりました。想像を絶するような困難を勤勉さと誠実さで乗り越え,努力を積み重ねて現在の生活を築かれたことと思いますが,穏やかな表情で今の暮らしへの感謝を語られる一世の方が多いことは印象的でした。日本人移住者とその子孫の皆様が,パラグアイの発展に貢献され,パラグアイの人々から厚い信頼を得て,日本・パラグアイ両国の友好の掛け橋となってこられたことに,心より敬意を表します。

(「眞子内親王殿下 パラグアイご訪問を終えられてのご印象
パラグアイ訪問を終えて(平成28年9月28日(水))」宮内庁ホームページ)
https://www.kunaicho.go.jp/page/okotoba/detail/13#49

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以前仕事をしていたとき、ブラジルの日系人、パラグアイの日系人の方たちにお会いする機会がありました。日本人よりも日本の伝統を大切に思い、皇室に誇りを持っていらっしゃる、日系人の皆様にお会いして、入植時のご苦労に思いを馳せつつ、感動いたしました。

眞子さまと皇室の価値が分からない、皇室に甘えっぱなしの日本のマスコミや、そういうマスコミに同調して文句ばかり言っている人たちより、パラグアイの皆様の方がよほど皇室の尊さと、かけがえのない価値を分かっていらっしゃるのではないかとさえ思えます。

もちろん、日本でも心ある人たちは、こぞって眞子さまのご結婚をお祝いしています。
私も、眞子さまと小室圭さん、お二人の前途が幸せいっぱいでありますよう、心から祝福申し上げております。


今日も読んでいただき、ありがとうございました。
すっかり、秋らしくなりました。夏の疲れが出ないよう、皆様どうぞご自愛ください。


タグ:眞子さま
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眞子内親王と小室圭さんのご結婚について [皇室典範改正]

DSC_186520210916blog.JPG今日は眞子内親王と小室圭さんのご結婚について書こうと準備していたところ、小室さんが米国から帰国、記者会見を検討しているとのNHKのニュースが飛び込んできました。このことにより、すべてが良い方向に進むことを祈らせていただきます。

眞子様と小室さんのご結婚が具体的になり、これで世論が収まるかと思ったのですが、マスコミはここぞとばかり色々な記事を発信しています。ある意味不思議な現象です。プラスに考えれば、皇室への国民の関心がそれだけ高まっているということであり、無関心から一歩前進したと受け取ることもできます。

9月15日のnippon com 斎藤勝久氏の記事中には、日本国民に、ご結婚に強く反対する人たち、皇族の結婚の自由を認めるべきだと祝福する人、そして眞子さまの決断を心配する人たちと、国民は3群に分断と書かれています。「分断」は穏やかでないのでそう思いたくありませんが、国民に3つの意見があるというのはそのとおりだと思います。

https://news.yahoo.co.jp/articles/fcd1af2385caeb2f609840b8bf28e4e686ebea36?page=1

私は「皇族の結婚の自由を認めるべきだと祝福」する意見ですが、ここまでマスコミのマイナス報道があると「眞子様の決断を心配する人たち」の気持ちも理解できます。一方、ご結婚に強く反対する人たちには全く賛同できません。厳しい言い方になりますが、やみくもに反対するのは、自らの立ち位置を省みることができない愚かな意見だと思います。


眞子様、小室さんのご結婚について、「愛子さま 皇太子への道」サイトでは一貫して賛成の気持ちを表わし、眞子様を応援しています。ご結婚が決まってから、「眞子さまへ言葉の花束を」ということで、宮内庁あてに、各人がお祝いのメールを送らせていただきました。

(「眞子さまへ言葉の花束を」愛子さま 皇太子への道)
https://aiko-sama.com/archives/6777

私も賛同者の一人として、メールを送らせていただきました。

その中で、ご結婚お祝いの言葉と、眞子さまのこれまでの国際親善について、次のように書かせていただきました。

☆☆

眞子様、小室圭さん、ご結婚との報道、真におめでたく、お二方のお幸せをお祈り申し上げます。眞子様がどんな困難にもくじけることなく純愛を貫かれたことに清々しさを感じます。大切な小室圭さんと手を取り合って、今までご苦労された分、思い切り、幸せな人生を歩んでください。

かつて、ブラジル移住110周年記念式典、パラグアイ日本人移住80周年記念式典における眞子さまの気品あふれるお姿を拝見し、ご結婚後も女性宮家当主として伴侶の方と国際親善にご活躍なさることを念願しておりましたが、皇室典範改正が間に合わず、眞子様のご結婚前に女性宮家当主という選択肢をご用意できなかったことを、国民の一人として大変申し訳なく存じます。

☆☆

メールを書きながら、眞子内親王と言う貴重な人材が皇室から失われることの悲しみを思い、不覚にも涙が浮かんで参りました。女性宮家創設が間に合わなかったことに対して、自分の力不足を不甲斐なく思いました。


眞子内親王と小室圭さんのご結婚問題が明らかにしたもので、マスコミがあまり報道していないことがあります。

ヤフーのコメント欄を見ていると、皇族が結婚するお相手の身辺調査をなぜしなかったのかという意見が見られます。

なぜそのような調査がなされないのかというのは、皇室について正しい知識があれば、すぐに分かる事です。

一般国民の人権は憲法で保障されており、理由もなく私生活を調査することは、人権侵害の恐れがあります。宮内庁や総理大臣という公的な立場の方が、理由なく一般国民の私生活を調査することはできません。

調査できるのは、小室圭さんが皇室入りすると決まった時だけです。皇室は、入る人には厳しいですが、出て行く人には寛大です。それは、天皇、皇族(憲法第一条)と、一般国民(憲法第三条)との間に、容易に越えられない違いがあるからです。

眞子内親王が一般国民になられた後は、配偶者である小室さんと同様、一般国民である眞子様の私生活を暴きたてることは、人権侵害になります。

民主主義の国である日本に、なぜそのような身分の違いがあるのかというのは大きな命題であり、別の熟考、議論が必要なテーマかも知れません。また皇室のバッシングは人権侵害にならないのかという重要な問題もありますが、それは別の場で論じたいと思います。

小室さんに関連する報道は一般人として、名誉棄損で訴訟できるレベルに達しているのではないでしょうか。小室さんは、そのようなことはされないと思いますが、私のような凡人が小室さんの立場であれば、ご結婚後に、週刊現代を始め各出版社に名誉棄損の裁判を起こしたくなるでしょう。それほど、酷いものだと思います。

皇族の伴侶になる方の家柄や経歴がそれほど気になるのなら、眞子内親王がご結婚後も皇族でいられるように、伴侶になる方も皇室入りできるように、皇室典範を改正して女性宮家を創設すればよかったのです。そうなっていれば、誰はばかることなく、小室圭さんの身辺調査が行われる運びになったはずです。


ご参考に皇室典範で関係する条文を、以下に列記します。

++++++++++++
第二章 皇族[第五条~第十五条]

第十条 立后及び皇族男子の婚姻は、皇室会議の議を経ることを要する。

第十二条 皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。

+++++

第五章 皇室会議[第二十八~第三十七条]

第二十八条 皇室会議は、議員十人でこれを組織する。
② 議員は、皇族二人、衆議院及び参議院の議長及び副議長、内閣総理大臣、宮内庁の長並びに最高裁判所の長たる裁判官及びその他の裁判官一人を以て、これに充てる。
③ 議員となる皇族及び最高裁判所の長たる裁判官以外の裁判官は、各々成年に達した皇族又は最高裁判所の長たる裁判官以外の裁判官の互選による。
第二十九条 内閣総理大臣たる議員は、皇室会議の議長となる。

(「昭和二十二年法律第三号皇室典範」e-GOV法令検索)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000003

++++++++++++++++++


なお、第十条は、以下のような仮の改正案が、考えられます。
(高森明勅著『天皇「生前退位」の真実』幻冬舎新書 186P)

+++++++++++

第十条 天皇及び皇族の婚姻は、皇室会議の議を経ることを要する。

+++++++++++


このように改正されれば、眞子内親王のお相手は、内閣総理大臣を議長とする皇室会議で審議されることになります。当然、厳しい身辺調査が行われるでしょう。身辺に問題が無ければ、内親王が皇族の身分に留まられ、配偶者は皇族入りとなります。万が一問題があれば、その時点で眞子様のお気持ちによるご決断がなされるでしょう。(畏れ多いことですが、ご結婚を諦めていただくか、皇室離脱かという2択から、選んでいただくことになるでしょう。)

小泉内閣の提言以来、15年間も、この重要な大前提を準備できなかった歴代政権、政権にそれを要求しなかった皇室に無関心な国民の怠慢が、今日の騒動の最大の原因であることは、少しでもものを考えたことのある人なら、誰でも容易に理解できるはずです。

先日のブログで、高森明勅氏の文章を取り上げました。繰り返しになりますが、一部、再掲します。
https://onkochisin.blog.ss-blog.jp/2021-08-22


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対象となる内親王方などは、物心がついて以来、長年、女性・女系天皇、女性宮家を巡る議論が行われて来た事実は、当事者ゆえに熟知しておられるはずだ。だから、唐突な話ではもとより無い。むしろ、「世襲」の「象徴」天皇という制度を維持するのであれば、決して避けられない課題に対して、政治の怠慢と国民の無関心によって、現在まで結論が先延ばしされて来たことの方が、申し訳なかった。


この間、ご自身の将来が見通せない辛さを、ずっと抱え続けてこられたはずだ。これ以上、宙ぶらりんの状態を強制し続けることこそ、残酷な仕打ちだろう。だから、その意味からも、一刻も早く決着をつける必要がある。

(「女性・女系天皇、女性宮家という選択肢が抱える難題とは?」2021.08.21高森明勅公式ブログ)
https://www.a-takamori.com/post/210821

☆☆☆


「政治の怠慢と国民の無関心」によって、結論が先延ばしされ、女性皇族に「宙ぶらりんの状態を強制し続ける」「残酷な仕打ち」が15年間も続いてきました。

重要な皇室典範改正という課題の放置、その歪みが国民感情のねじれを引き起こし、小室さんのバッシング→眞子内親王のバッシング→秋篠宮家のバッシングにつながっていると私は見ています。

種を蒔いたのは「男系固執」をつらぬこうとして「女性宮家潰し」に専念した、いわゆる男系派です。竹田恒泰氏の言動はその典型です。男系派は、何が何でも「悠仁様の即位」をと熱願しているのですが、国民の意志は、男系派の予想とは、別の流れに進んでいます。

おおざっぱな言い方ですが、男系固執派の圧力を恐れて政府が皇室典範改正を15年間も先延ばしにしていた結果が、今日の秋篠宮家バッシングを引き起こし、従来の皇室否定派、皇室不要派の人々を活気づけているといっても過言ではありません。男系固執派は、どうやって責任をとるつもりなのでしょう。

大切なお姉さまが国民のバッシングで酷い目に遭わされている有様、次のターゲットが佳子様に移ろうとしている有様をご覧になって、思春期を迎えられた悠仁親王がどのようなお気持ちでいらっしゃるかということも、察して余りあるものがあります。早く何とかして差し上げたいです。

皇室典範を改正して、天皇陛下の直系長子でいらっしゃる敬宮愛子内親王が皇太子になられるのが、唯一の問題解決法であることがいよいよはっきりしてきたと思います。

秋篠宮さまには、次期天皇ではなく天皇の弟宮として、より自由に伸び伸びとご活躍いただきたいと存じます。


今日も読んでいただき、ありがとうございました。
秋らしいさわやかな気候になって参りました。台風も来るようなので油断はできませんが。
皆様も、どうぞお健やかな日々をお過ごしくださいますよう、お祈り申し上げます。

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ワクチンの副反応には素早い対応を [新型コロナ]

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政府は、コロナ終息の道筋として、ワクチン接種政策を重視して推し進めています。

一日も早くコロナ問題を終息させて日常を取り戻したいのは、ワクチン接種を推進する人々も、副反応を心配して接種を控えている人々も、思いは一つです。終息までの道筋が、少々、異なっているだけです。力を合わせて、早い終息を目指したいと思います。

私は、自分が学んだ中では、日本人の大多数が既に免疫を獲得しているから、全員のワクチン接種は不要との説が合理的に思え、個人的には過去の既往歴などを考えて接種に不安があるので、外国製のワクチンは接種しないことに決めています。

けれども、医療従事者や福祉施設に勤める方々など、接種しなければならない職業の方、社会的な影響を考えて接種する方たちの決断を否定するつもりはありません。それぞれの方が考えられた結果を尊重したいと思います。

またワクチン接種によって世界人口を減らす計画があるなどの陰謀論には同意できません。

ただ、ワクチン接種後に、多数の重篤者、死者が出ているのに、その事実を政府が知らせないこと、注意喚起をしないで、接種との関係は不明で、関係なしと決めつけることには、問題があると思います。

接種後に副反応を起こして重篤になる、1000人以上が死亡しているという現実があるのですから、接種を奨励するなら、副反応の症状と副反応が起こったときの対応の仕方や治療法を、前もって十分に知らせてほしいと思います。インフォームドコンセントです。

昨日、バイデン大統領が、米国内の従業員にワクチン接種をしない会社に罰則を設けるとのニュースが流れました。You tubeの情報統制はアメリカ政府の方針に沿ったものなのでしょう。フランスはワクチン・パスポート制を実施し、イギリスでもサッカーなどの観戦者に、ワクチン証明またはPCR検査陰性証明を提示させているとのこと。

ワクチン接種は欧米諸国にとって、社会活動再開の条件になっているので、日本もそれに足並みをそろえなければならず、ワクチン接種後のマイナス情報伝達の足かせになっているのかも知れません。日本政府も苦しい立場にあるのでしょう。コロナを終息させるためにワクチン接種奨励が一つの方策だという考え方もあるのは分かります。


しかし、日本において、一定期間のワクチン接種後の死亡者数と、新型コロナ感染症の死亡者数がほぼ同数であるというデータを見ると、果たしてそれだけでよいのかという疑問が起こります(最新のデータではコロナ感染症よりもワクチン接種後の死者数が少なくなっていますが)。

1000人を救うために、1人が犠牲になるのは、人間が国家を作り、集団で生活している以上、やむを得ないかも知れません。しかし、1000人のコロナ(自然疾病)による死者を減らすために、100人~1000人の命がワクチン接種(人為的)に失われるとしたら、その比率の高さに疑問を覚えます。


9月10日に、厚労省「厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)」のデータが発表されました。今回の死者は、ファイザー社が計1127件(9月3日まで)、モデルナ製が28件(9月3日まで)とのことで、ファイザー社、モデルナ社の合計は1155件です。前回の1093人から62人増加しました。

なお、これまで届け出があった中から、同一症例であることが明らかになった5組を統合して各1件とし、さらに10件の取り下げがあったそうです。全体の件数が15件減少したということだと思います。

閲覧する方は、以下のリンクを開いて、資料一覧から、以下をクリックすれば閲覧出来ます。

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00030.html
(第68回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和3年度第17回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催) 資料)
  ↓
資料 1-3-1 新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要
(コミナティ筋注、ファイザー株式会社)
 ↓
資料 1-3-2 新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要
(モデルナ筋注、武田薬品工業株式会社)

*ファイザー社、モデルナ社、それぞれ別の資料になっています。


++++++以下引用

[資料 1-3-1の1ページから抜粋]

※9月 10 日までの調査において同一症例であることが明らかとなった5組については報告内容を統合し、各1件として計上。また、10 件の取り下げあり。別紙1の症例 No(No.1~1091)と報告事例数(1,076 件)は一致しない。

++++++引用終わり


前回(8月25日報告)より届け出件数の増加が、少なくなっています。前々回までは2週間~3週間ごとに100件以上の報告でしたが、この2週間余りでは62人でした。約半分です。

副反応への対応が速くなった結果、死に至る人が減少したのであれば、よかったと思います。(医師が届け出を控えたのではないことを願っています)


厚労省が9月10日に発表したデータの表を、見て感じたことを書かせていただきます。

はじめにワクチン接種で亡くなられた方々のご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げるとともに、亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

亡くなられた方々は、年齢別では、70代以上が大多数で、最高齢は105歳です。

100歳を越える方が、3日間、40度近い発熱の可能性があるワクチンを接種しなければならないことを、お気の毒に思います。施設に入所しているとか、在宅でも介護サービスを受けられない、コロナに感染しないようになど、それぞれにやむを得ない事情があったのだろうと拝察いたします。

また胃瘻を受けている人、がんでステージ4の人など、明らかに元々身体が弱っている方も接種しています。政府は基礎疾患を持つ人への接種を奨励していますが、身体が弱っている方々に、副反応の可能性があるワクチン接種を奨励することが、果たして適切なことなのだろうかと考えさせられます。コロナ感染の可能性と、副反応死の可能性。どちらのリスクが大きいのでしょう。コロナ感染=悪のような空気が、体力のないお年寄りや基礎疾患を持つ人々に、もれなく接種させることこそが善であるという、先入観があるのではないでしょうか。

平時だったら、身体が弱っている人に無理をさせない医療を優先させるのではないでしょうか。コロナ感染のリスクとワクチン接種のリスクが同等だとしたら、接種は各人の選択になりますが、選択をするためにも、副反応の可能性をきちんと周知する必要があると思います。副反応に苦しむ人が「こんなことなら接種するんじゃなかった」とならないように。

私の狭い交際範囲ではひどい副反応の話は聞きません。面識のある知人ではありませんが、自分のブログの勉強のために、何か月も前からずっと閲覧しているブログが約10人あり、その中で、80代の女性が、ワクチン接種しましたと書いてから、約1週間後に心臓疾患で急な入院となり、それまで2、3日に1回更新していたブログが、病院からの書き込みを最後に、一か月以上休止しています。入院までは草取りなど庭の手入れをする元気な方でした。 急な入院に、自分にこんな病気があったとは知りませんでしたと述べられ、血栓の治療のため洗面所やトイレまでの歩行も禁止されていますとの最新の投稿が1ケ月前でした。無事に回復されますよう祈っております。


痛ましいのは10代、20代の接種後の死者です。コロナによる重症者、死者は大多数が80代以上であり、10代~20代はほとんどいないのに、ワクチンで亡くなるのは残念なことだと思います。

10代で、これまで新型コロナウィルス感染症で亡くなったのは0人でしたが、つい昨日初めて、1人亡くなったことが発表されました。基礎疾患をいくつも持っていた方だそうです。ご冥福をお祈り申し上げます。

10代の、ワクチン接種後の死亡者はコロナの死者よりも早く、7月15日1回目接種後の7月23日に自殺した16歳の男性です(注意欠陥多動性障害あり)。マンション最上階から飛び降りました。厚労省はワクチンとの関連無しとしていますが。

これに先立ち、25歳の男性が4月23日第1回接種後の4月27日に自殺で亡くなっています。接種前は健康で精神疾患はなく、通常勤務をしていました。小児時に発熱で異常行動が1回ありました。自殺の前に精神障害が見られました。

10~20代ではありませんが、9月10日の発表では、ADHDの30代男性が急性薬物中毒で亡くなった例があげられています。遺書はなかったそうですが自殺を思わせられる例です。

ワクチンの副反応は脳にも影響を与えると言われていますが、精神障害が起こるのは、そのためでしょうか。

最初の頃、20代の看護師さんが、接種を嫌がっていたが職業上やむを得ず接種して急死されたことも、本当にお気の毒に思います。人間は自分の身体のことを本能的に分かるものなのですから、どうしても接種したくない人は、接種しなくてよいと周りが認めてくれればよかったのにと思います。

表で、目立つのは心疾患、くも膜下出血ですが、胃腸障害の例もいくつかあげられています。胃腸障害にも気を配る必要がありそうです。

なお、表の中で、「専門家による評価」という項目がありますが、800件を超えるあたりから、「評価不能」、「コメントなし」が目立ち、1002件からはすべて「評価中」となっていて、専門家による評価が追いついていないことがうかがわれます。厚労省にとっても、予想しなかった死者数の多さに、評価する人員が足りないのでしょう。


ネット上でも副反応が出た時の対応について語っている動画がいろいろあるので、症状が急変した時にすぐ対処できる知識が、普及することを期待します。

○頭、胸、お腹などにいつもと違う痛みを感じたら、すぐ病院でCTを撮ってもらうこと。
○青少年は異常行動を起こすことがあるので、接種後3日くらいは眼を離さないこと。
○接種後は、1週間ほど激しい運動や炎天下の作業を控えること。
(私がブログを見ていた女性は、入院の前日、猛暑の中、納屋の片づけをしていたそうです。)

ワクチン接種後、日ごろよりも行動に注意して、いつもと違う症状が出たら、すぐに医療機関を受診する素早い対応が、生命を救うことになるのだと思います。

政府と厚労省も、遠慮せずに、そういった知識の普及に努めてほしいです。ワクチン接種を受けたい人が、インフォームドコンセントにのっとり、予備知識を持って受けることで、死者数がずいぶん減るのではないでしょうか。


今日も読んでいただき有難うございました。
急に寒くなったり暖かくなったりしています。どうぞ皆様ご自愛ください。

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コロナ禍はインフォデミックー幽霊の正体は? [新型コロナ]

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現在の日本人は、新型コロナウィルス感染症に対して「幽霊の正体見たり枯れ尾花」のことわざの通り、枯れ尾花(インフルエンザ並みの風邪)を見て、幽霊(恐ろしい疫病)だと思い込んで対応を間違っていないでしょうか。コロナ禍は、インフォデミック(不確かな情報が拡散される現象)なのではないでしょうか。

世界的に見れば、西欧諸国、米国などではパンデミック(全世界や広域に広がる伝染病)だと言えるでしょう。しかし日本国内に限れば、新型コロナはどちらかといえば、インフォデミック(不確かな情報が大量に拡散される現象)であり、パンデミックだからといって、日本ではそれほど恐ろしいものではないとするのが、科学的に正しい対応だと思います。各国の対応を参考にして、日本らしい対応がどうあるべきかを、再度、冷静に見つめる必要があると思います。

政府が接種を手放しで推奨するファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社のワクチンは、新型コロナを本当に終息させる効果が、本当にあるのでしょうか。

イスラエルは世界に先駆けて、国民の78%が第2回目のワクチン接種済みです。ところが、そのイスラエルで感染爆発が起こっています。

https://toyokeizai.net/articles/-/450304

イスラエルは3回目のワクチン接種を呼び掛けていますが、2回のワクチン接種では効果が得られなかったことの証拠ではないでしょうか。


日本政府は、ファイザー社、モデルナ社のワクチン接種を手放しで推奨しています。アストラゼネカ社のワクチン接種も始まりました。12歳から16歳の子供にも接種を進めようとしていますが、子供への接種は、慎重であるべき、率直に言えば止めるべきだと思います。ベネフィット(効果)に比べてリスクが大きすぎます。

「岡山・倉敷新型コロナ感染対策市民審議会」という団体が「子どもたちへの新型コロナワクチン接種の停止を求めます。」という署名運動を進めています。私も署名しました。
https://www.voice.charity/events/112

9月3日に全国紙の読売新聞広告を掲載しました。掲載費用は、市民の寄付で賄われています。

岡山の市民審議会の全国紙への広告は” ジャーナリズムの解放 ”のきっかけだと言えます。新型コロナについて、前にも述べた通り、you tube では、「新型コロナはインフルエンザ並み」、「地域性があって国によって感染の度合いが違う」、「ワクチンの危険性を強調」など語ると、削除されるシステムになっています。WHOの方針に合わないということらしいです。

これは一種の言論統制であり、それにおびえたジャーナリズムがワクチン副反応の問題に口を閉ざしている傾向があります。それではジャーナリズムの役を果たせません。岡山・倉敷の市民審議会による全国紙への広告をきっかけに、ジャーナリズムの報道が、ワクチン接種のマイナス面も、プラス面と両論併記だとしても(私はプラス面があると思いませんが)、バランスよく報道されるのは大切なことだと思います。


8月25日厚労省発表のデータによれば、ワクチン接種後の死者は1093人に達しています。

接種後の死亡は、ワクチンとの関連は不明とされていますが、本当にそうなのでしょうか。厚労省の発表データを見ると、最近では、死亡件数が多すぎるからか、評価が追い付いていません。


厚生労働省のデータは、以下のように、誰でも厚労省のホームページで参照することが出来ます。

厚生労働省 → 政策について →

「第67回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和3年度第16回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催) 資料」)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00029.html

資料 1-3-1 新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要
(コミナティ筋注、ファイザー株式会社)

資料 1-3-2 新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要
(モデルナ筋注、武田薬品工業株式会社)

ファイザー社、モデルナ社、それぞれ別の資料になっています。

字が小さいですが拡大すれば、亡くなった方々、お一人お一人の性別、年齢、病名や症状について、誰でも読めるようになっています。昨日、ざっと眼を通しました。

なお、この厚労省発表の資料を参照するのに、見つかりにくいところにあるというのが私の一つの感想です。

最近の医療では「インフォームドコンセント」が行き届いていて、例えばCT検査を受ける時の造影剤を投与するにも患者の同意が必要で、同意書には造影剤の副作用の危険性が詳しく書かれています。

ワクチン接種に関して、このようなリスク、接種開始以来、数か月の間、8月20日までに1093名の死者、8月8日現在の医療機関からの副反応疑い報告数は2万2056件、うち重症報告数は3767件とされているのに、これからの接種者はほとんどこのリスクを知らないのではないでしょうか。インフォームドコンセントがなされていると思えません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/997167da96fb288cacfd57f7ec56f58f02fb6f78?fbclid=IwAR2BJtjeW1qtpdkaPQX8HV3pLR2fAzLxLjkgbf9SPI5Wq9MGcLqIZ7JaONY

なぜそうなるかというと、新型コロナが恐るべき隔離を要する伝染病なので、それを防ぐためなら、多少の犠牲者が出ても仕方がないという感覚が政府と国民にあるのかもしれません。しかし、本当に新型コロナはそれほど恐ろしい伝染病なのでしょうか。

新型コロナが、ペストやエボラ出血熱並みで何十万人もの死者が出ているというなら、その気持ちは分からないでもありません。しかし、新型コロナウィルスによる死者は、この1年8か月で、1万6000人ほど。インフルエンザの死者は毎年、1万人と言われていますから、毎年のインフルエンザの死者数とほとんど変わりありません。新型コロナは、発生したばかりなので、今後の死者は次第に減少して、近々、インフルエンザの毎年の死者より少なくなるでしょう。

私は試みに、ごく一部ですが、新型コロナワクチン接種後の死者数と、ほぼ同じ期間の新型コロナウィルスによる死者を比較してみました。以下がその表です。

[ワクチン接種後の死者](厚労省発表資料)

データ発表日    ワクチン接種後の死者数累計     前回との差

7月21日      756人

8月3日       919人             (+163)

[新型コロナウィルスによる死者](「東京新聞」掲載資料)

データ発表日 新型コロナウィルスによる死者数累計   前回との差

7月21日     15095人             

8月3日      15231人             (+136人)

この期間は、データ発表日なので、それぞれのデータを取っている期間が正確に重なっているわけではありません。それでも、ほぼ同じ期間だといえます。同じ期間の新型コロナウィルスの死者とワクチン接種後の死者が、ほぼ同数であったことに驚きました。

厚労省のデータを見て、他にも色々と感じたことがありますが、それは次回に述べたいと思います。


今日も読んでいただき有難うございました。
皆様が、お健やかで生き生きした毎日を過ごされますよう、心よりお祈り申し上げます。

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第46代・孝謙天皇の御直筆を拝見して―法隆寺献物帳 [孝謙天皇・稱徳天皇]

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9月4日(金)、東京国立博物館 平成館で開催された「聖徳太子1400年遠忌記念 特別展 聖徳太子と法隆寺」を拝観して参りました。

前日、9月3日に急に思い立っていくことにしましたが、思い切って行って来て良かったと思います。

ネットでは事前予約が必要とあったので、当日券が残っているかと心配しましたが、冷たい雨の平日だったからか、ちょっと列に並んだだけですぐに入場することが出来て幸運でした。

前の日に「ぶらぶら美術館」の録画を視聴して、急に行ってみようという話になりました。国宝、重要文化財が多く展示され、見ごたえのある展覧会でした。期間が9月5日で終了するので、ぜひいらしてくださいと皆様にお薦めできないのが残念です。

聖徳太子のお像、釈迦如来像、菩薩像、ふだん目にすることのできない展示物はそれぞれに素晴らしかったですが、中でも、たぶん生涯忘れられない一つの体験がありました。


展示室は、A、B、C、D、E室と5つあり、それぞれにテーマが決められていました。

Bの展示室、テーマ「法隆寺の創建」に入った時、不意に、不思議な感覚に打たれました。

私は、時々こういうことがあります。例えば、古書店に入って、何か懐かしい感じにおそわれ、その方向に進むと、かねてから探し続けていた本があるとか、そういうことが時々あります。

それによく似た、何か懐かしい、慕わしい気持ちがふっと起こり、誰かに「こちらに来て見て」と招かれるような感じがしたのです。その方向に進むと、心惹かれた展示物の正体は、第46代・孝謙天皇ご直筆の「法隆寺献物帳(ほうりゅうじけんもつちょう)」でした。父君、第45代・聖武天皇の御遺品(遺愛品)を法隆寺に献納された時の目録です。

説明を国法・文化財のホームページから引用します。画像の拡大も出来るので、どうぞご覧ください。


☆☆☆

(指定名称)法隆寺献物帳(天平勝宝八歳七月八日) 1巻
紙本墨書 27.8×70.6 奈良時代・天平勝宝8年(756) 東京国立博物館
 聖武天皇は、天平勝宝8年(756)5月2日に崩御し、その皇女であった孝謙天皇は、同じ年の7月8日、聖武天皇遺愛の品々を東大寺以下18の寺に献納して冥福を祈った。「法隆寺献物帳」は、その際に法隆寺へ献納された品々の目録である。
 縹(はなだ)色の麻紙(まし)に薄墨の枠罫を引き、唐風の筆力のある端正な楷書が全22行に書かれる。もとは巻子本仕立であった。末尾に朝廷の有力者であった藤原仲麻呂(ふじわらのなかまろ)、藤原永手(ながて)、巨萬福信(こまのふくしん)、賀茂角足(かものつのたり)、葛木戸主(かずらぎのへぬし)の5人の連署があるが、それぞれ個性にあふれる筆致である。全面に「天皇御璽(てんのうぎょじ)」の朱印が押されている。
 なお、東大寺に分納された聖武天皇の数多くの遺愛品は、正倉院宝物として有名であり、その目録『東大寺献物帳』が残っている。

(「法隆寺献物帳(ほうりゅうじけんもつちょう)」)
http://emuseum.nich.go.jp/detail?content_base_id=100206&content_part_id=001&content_pict_id=001&langId=ja&webView=

☆☆☆


『歴代天皇の御歌―初代から今上陛下まで二千首―』には、孝謙天皇の御事績の中に「『正倉院北倉』に聖武天皇の御遺品が光明皇太后によって収蔵される(756年)」とされています。

https://onkochisin.blog.ss-blog.jp/2020-09-14

聖武天皇の御遺品(遺愛品)を法隆寺に献納されたとき、東大寺に分納された聖武天皇の数多くの遺愛品が、正倉院に収蔵されたということなのですね。

ガラスケースに入れられた「法隆寺献物帳」の、一字一字きちんと整った孝謙天皇のご直筆に息をのむ思いでした。孝謙天皇の字の美しさを比較するのは失礼かもしれませんが、小学校の頃、同級生にこんな風にきれいな字を書く女の子がいたことを思い出します。生真面目で、一途で、穏やかな心優しい同級生でした。字は人を現わすと申しますが、孝謙天皇が、生真面目で、一途で、秩序を大切になさった御方でいらしたことが、きちんと整った一文字一文字から、伝わって参ります。

孝謙天皇と道鏡は、後世の俗人がいうような関係では無かった、仏教を通した師弟愛があったとしても、清らかな精神的な愛であり、限度を越えることは決して無かったと、あらためて確信いたしました。

このご直筆を拝見するために、今日の展示に導かれたといっても過言ではない、という不思議な感覚におそわれ、胸が熱くなりました。

巻末の藤原仲麻呂の「仲麻呂」という署名は、伸び伸びとした筆致で、孝謙天皇と対照的な豪胆な仲麻呂の性格があらわれている感じがいたします。9年後(天平宝字8年(764年))、藤原仲麻呂の乱を起こして斬首されたことを思うと、浮世の無常を考えさせられます。

孝謙天皇について、これまで2回、当ブログに書いています。

https://onkochisin.blog.ss-blog.jp/2020-09-14
https://onkochisin.blog.ss-blog.jp/2020-12-22

どちらも道鏡事件に触れていますが、私は道鏡が俗説のような悪人ではなく、後世の作り話が尾ひれはひれをつけて、事実と異なった人物像が伝わってしまったと考えています。近年、そのように考える学者も多いようです。

先日、とりあげた漫画家、里中満智子さんについて、その後ファンの人から指摘がありましたが、里中さんの『女帝の手記』は、里中さん独自の見方に共感できないところもあるが、発表当時には珍しい「道鏡擁護論」とのことでした。機会があれば読んでみたいと思います。

孝謙天皇は、進取の気性に富んだ女性天皇として、女性の登用にも積極的だったとも言われています。律令が定着し、男性中心社会が確立されつつある時代の流れに対抗して、何かとご苦労が多かったのではないかと拝察申し上げます。

「道鏡事件」による誤った道鏡像の捏造は、近年の皇室バッシングに相通ずると思います。事実と異なった悪口雑言が、時の権力者の都合や無責任なマスメディアによって流布され、低俗な人々がそれに同調するという残念な光景が、孝謙天皇の時にもあったということですね。

「歴史は繰り返す」と申します。そうなりますと「歴史を学ぶことの大切さ」、高貴なものに心を寄せて、卑俗なデマにだまされない賢さを身に付けること、「正しい真実を見抜く眼を養うことの大切さ」を考えさせられます。そのような努力を続けたいと、今回の展示を拝見して、強く思いました。


今日も読んでいただき有難うございました。
皆様にとって充実した一日でありますことをお祈り申し上げます。

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