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東日本大震災10周年追悼式のおことば [今上陛下]

DSC_115620210314blog.JPG天皇・皇后両陛下は3月11日、国立劇場で執り行われた、東日本大震災10周年追悼式に出席されました。

東日本大震災から、10年経ちました。

震災によって亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。また、被災されたすべての皆様が平穏な暮らしを取り戻されますようにお祈り申し上げます。

天皇陛下のおことばから、震災後の復興につとめて来られた皆様への感謝と、まだ被災地での復興には様々な課題が残されていることを考えさせられました。


☆☆☆

“東日本大震災から10年が経(た)ちました。ここに皆さんと共に,震災によって亡くなられた方々とその御遺族に対し,深く哀悼の意を表します。

10年前の今日,東日本を襲った巨大地震とそれに伴う津波により,2万人を超す方が亡くなり,行方不明となりました。また,この地震に伴う津波や原子力発電所の事故により,多くの人々が避難生活を余儀なくされました。この震災の被害の大きさは,忘れることのできない記憶として,今なお脳裏から離れることはありません。”

“今後,困難な状況にある人々が,誰一人取り残されることなく,一日でも早く平穏な日常の暮らしを取り戻すことができるように,復興の歩みが着実に実を結んでいくよう,これからも私たち皆が心を合わせて,被災した地域の人々に末永く寄り添っていくことが大切であると思います。私も,皇后と共に,今後とも被災地の方々の声に耳を傾け,心を寄せ続けていきたいと思います。”

“我が国の歴史を振り返ると,巨大な自然災害は何度も発生しています。過去の災害に遭遇した人々が,その都度,後世の私たちに残した貴重な記録も各地に残されています。この度の大震災の大きな犠牲の下に学んだ教訓も,今後決して忘れることなく次の世代に語り継いでいくこと,そして災害の経験と教訓を忘れず,常に災害に備えておくことは極めて大切なことだと考えます。そして,その教訓がいかされ,災害に強い国が築かれていくことを心から願っています。

今なお様々な困難を背負いながらも,その苦難を乗り越えようとたゆみない努力を続けている人々に思いを寄せ,安らかな日々が一日も早く戻ることを皆さんと共に願い,御霊(みたま)への追悼の言葉といたします。”

(天皇陛下のおことば「東日本大震災10周年追悼式令和3年3月11日(木)(国立劇場)」
宮内庁ホームページhttps://www.kunaicho.go.jp/page/okotoba/detail/86#286

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TBSNEWSにも、おことば全文と映像が掲載されています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d11aca340eac13f34d9ca28fdad32d4ff45f5092

映像を拝見して、天皇陛下の真剣な御心が伝わるおことばの調子、そして皇后陛下が天皇陛下と思いを一つにされて祈るように横に立たれるお姿に心打たれました。

TBSNEWSのコメント欄に、陛下のおことばで「国民」の代わりに「私たち」、「皆さん」を使われているとありました。

おことばの中に

“160を超える国・地域や多数の国際機関,大勢のボランティアなど,国内外の多くの人々が様々な形で支援に力を尽くしてきました。”

とおっしゃっていることから、国内外の多くの人々の支援をいただいたことを思いました。 また、被災者の中には海外から日本に来ていた方々もいらしたそうです。その方々も取り残されることなく、平穏な暮らしを取り戻されますよう、お祈り申し上げます。

宮内庁ホームページのおことばには、英文も掲載されています。

“今後,困難な状況にある人々が,誰一人取り残されることなく,一日でも早く平穏な日常の暮らしを取り戻すことができるように,復興の歩みが着実に実を結んでいくよう,これからも私たち皆が心を合わせて,被災した地域の人々に末永く寄り添っていくことが大切であると思います。”

「誰一人取り残されることなく」の「誰一人」は、「a single soul」なのですね。

“without leaving even a single soul behind”


“その教訓がいかされ,災害に強い国が築かれていくことを心から願っています。”

“I sincerely hope that we will build a nation resilient to the natural disasters by utilizing those lessons learned.”

「災害に強い国」が「a nation resilient to the natural disasters」で、「resilient」という言葉が使われています。

「レジリエンス」という言葉をこの頃、よく眼にします。
「回復力」「復元力」「弾力性」と訳されるそうです。

ネットでは色々説明がありますが、下記が分かりやすかったです。

https://kiwi-english.net/31925

失敗しても、起き上がる力とのことです。

新しいチャレンジに失敗はつきものですが、レジリエンスは、打たれ強いとか、心が折れないということではなく、ゴムのタイヤが衝撃を受けて変形しても、すぐに元の形に戻る力、失敗しても元に立ち直る力のことです。

子供には、だから、小さな失敗をする機会が必要だということも書かれています。

天皇陛下のおことばは、歴史の中の過去の災害に遭遇した人々が残した記録が「レジリエントな国」、災害の経験と教訓を忘れずに、常に災害に備えることで強い国を築いていけるとのこと。きちんと考えたいと思います。

また「レジリエンス」は、災害だけでなく、人生全般に当てはまることだとも思いました。

今日も読んでいただき有難うございました。
皆様にとって実り豊かな一日でありますようお祈り申し上げます。

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